メルセデスAMG F1でチーム代表を務めるトト・ウルフは、ハーバード・ビジネススクール(HBS)のエグゼクティブ・フェローとゲスト講師に就任した。

 ウルフは経済学修士過程(MBA)の1年生と2年生を対象に「メルセデスF1:ハイパフォーマンスチームを率いる術」というタイトルで講義を行なう予定だ。

 エグゼクティブ・フェローは、様々な分野で活躍し、本業の傍ら余暇を利用して教鞭を執ることを望む人物に与えられる役割。この講義は2024年1月に設けられることとなっており、シーズン中は世界を転戦するウルフの多忙なスケジュールの中で珍しく落ち着いた時期を利用することとなる。

 ウルフは、近年交流のあるアニタ・エルバース教授と共同で講義を行なう予定だ。

 オランダ出身のエルバースは、2021年シーズン中、ウルフとチームに密着し、その運営方法を研究。「トト・ウルフとメルセデスF1チーム」というケーススタディを執筆。その結果、マサチューセッツ州の大学キャンパスにウルフが登場したこともあった。

 また、ふたりは権威あるハーバード・ビジネスレビュー誌にウルフのリーダーシップに対する考え方を6つの教訓にまとめた「F1のナンバーワン」という記事を共同執筆した。

 ウルフはHBSの講師就任について、次のように語っている。

「ハーバード大学の非常に優秀な若者たちと一緒に取り組みを続けられることを、大変光栄に思っている」

「キャンパスに足を踏み入れるたび、学生たちの好奇心と野心に刺激され、優秀な教授陣と共に作り上げる格別な学習環境に元気をもらって帰ることになる」

 またエルバースは、次のように語る。

「トトがキャンパスに戻ってくるのをとても楽しみにしている」

「トトのリーダーシップの歩みと大成功を収めたスポーツチームの運営に必要なモノについて、彼の深い知識を学ぶことで、私の学習がどれほど恩恵を受けるか目の当たりにしてきた」

「トトが加わることで、未来のリーダーたちの育成に大きなプラスの変化をもたらすことができると確信している」

 そして教授団の理事を務めるレン・シュレジンジャー教授は、次のように語っている。

「HBSは、アニタとトトのダイナミックなパートナーシップの恩恵を受けることができる幸運な場所だ」

「学生たちにとって、素晴らしい経験になると確信している」