MotoGPは9月にインドGPを開催予定だったが、プロモーターとの金銭問題が原因で中止となる見込み。空いたスケジュールで、延期されていたカザフスタンGPを実施することになりそうだ。

 インドGPは2023年シーズンに初開催。MotoGPのアジアでの拡大戦略の一環として、ブッダ・インターナショナル・サーキットを舞台に行なわれた。グランプリ開催にあたってはビザの発給などいくつかの問題はありつつも、レースは順調に行なわれた。

 しかしここ数ヵ月、プロモーターのフェアストリート・スポーツが、MotoGPを運営するドルナを含むいくつかの関係先に対する支払いが行なわれていないことが地元紙によって報道され、今年の開催に向けては暗雲が漂っている。

 そしてmotorsport.comの調べでは、ドルナ幹部は5月20日をフェアストリート・スポーツからの支払い期限として設定していることが分かった。これまでの支払い遅延を考慮すると、実現は難しいだろうと見られている。

 そのため、2024年はインドGPが開催できないことが確実視されていて、MotoGPは空いたスケジュールで代わりにカザフスタンGPを実施する意向のようだ。

 カザフスタンGPは今年6月に初開催を迎える予定だったが、同地域では深刻な洪水被害が発生していたため、ドルナとFIMは開催延期を決定。ただこれまでのところ代替日程は発表されていなかった。

 MotoGPは8月から11月の後半戦が過密スケジュールとなっており、カザフスタンGPをねじ込むことは難しいのでは無いかと見られていて、今後が不透明となっていた。

 しかしインドGPの一件によって、カザフスタンGPが代替戦として行なえる余地が生まれた。その場合、カザフスタン、インドネシア、日本の3連戦となる。

 なおインドGPの中止とカザフスタンGPの実施に関しては既に決定されているものの、正式な発表は支払いの期限となる5月20日頃まで待つことになるだろう。

 2024年シーズンはアルゼンチンGPが中止されている。インドGPも中止となり、その週末にカザフスタンGPが開催される場合、MotoGPは当初予定の全22戦から20戦へと変更されることになる。