イモラ・サーキットを舞台に開催されているF1第7戦エミリア・ロマーニャGP。予選はレッドブルのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得。RBの角田裕毅は7番手だった。

 予選が行なわれた大会2日目も初日に引き続き天候に恵まれ、セッション開始時点では気温24度、路面温度42度というコンディションだった。

■予選番長ヒュルケンベルグがまた魅せた|予選Q1

 下位5台が脱落する18分間のQ1が開始されると、各車が続々とコースイン。Q1最初の走行では、ソフトタイヤ温存を考えてかフェラーリ勢がミディアムタイヤを投入し、メルセデスのジョージ・ラッセルもそれに倣ったが、ラッセルはその後ソフトタイヤに切り替えてタイム計測を行なった。

 1周をまとめられなかったウイリアムズ勢以外が最初のタイム計測を終えた時点で、トップに立っていたのはマクラーレンのオスカー・ピストリ。ただチームメイトのランド・ノリスが負けじと1分15秒915を叩き出してトップに浮上した。

 残り3分を切ると各車が再びコースイン。ここでハースのニコ・ヒュルケンベルグが1分15秒841のトップタイムを叩き出したが、それをレッドブルのフェルスタッペンが1分15秒762で上回りQ1をトップで通過した。ルクレールがユーズドのミディアムタイヤで2番手につけ、3番手ヒュルケンベルグの後ろには、フリー走行から好調の角田が4番手に続いた。

 一方、16番手でQ1脱落となったのはキック・ザウバーのバルテリ・ボッタス。15番手ギリギリ通過となったメルセデスのルイス・ハミルトンに0.022秒届かなかった。キック・ザウバー勢は周冠宇と揃ってQ1敗退。トラフィックに泣いたハースのケビン・マグヌッセン、クラッシュがあったFP3から精彩を欠いたアストンマーティンのフェルナンド・アロンソ、タイム抹消を受けたウイリアムズのローガン・サージェントがここで姿を消した。

 なおQ1は、フェルスタッペンから19番手アロンソまでが1.155秒差という接戦だった。

■角田が3番手タイムを叩き出す!|予選Q2

 トップ10入りを決めるQ2。15分のカウントダウンが始まるとメルセデスの2台からコースへ入った。

 Q2序盤のアタックでは、まずフェルスタッペンが1分15秒386でトップに立ったが、遅れて計測を行なったルクレールが1分15秒328をマーク。角田もセクター1で全体ベストを記録して、ルクレールから0.030秒落ちの1分15秒358で2番手と、フェルスタッペンらを上回ってみせた。

 アルボンが出走タイミングをずらしクリアラップで計測を行なう中、角田以外のドライバーは残り4分を切るところから再びコースへ。フェルスタッペンはQ2最後のアタックでユーズドのソフトタイヤを履いたが、王者の貫禄を見せつけるかのように1分15秒176を記録してQ2もトップで通過した。

 Q2のトップ3はフェルスタッペン、ルクレール、角田という並び。マクラーレン勢やフェラーリのカルロス・サインツJr.、ヒュルケンベルグ、メルセデス勢、RBのダニエル・リカルドもQ3進出を果たした。

 一方で10番手リカルドにはじき出される形となったのはレッドブルのセルジオ・ペレス。リカルドに0.015秒届かなかった。

 ペレスの他、アルピーヌ勢やアルボン、アストンマーティンのランス・ストロールがQ2ノックアウトとなった。

■フェルスタッペン、肉薄するマクラーレン勢を退ける|予選Q3

 迎えたQ3。12分間のセッションが開始されるとヒュルケンベルグを先頭にコースに入った。ここでリカルドはガレージ内でコースインのタイミングを待ち、1アタックに賭ける形となった。

 ユーズドのソフトタイヤを履いたヒュルケンベルグがまず1分16秒308のターゲットタイムをマーク。それを軽々とフェルスタッペンが1分14秒869で上回った。そのフェルスタッペンのトップタイムにノリスが0.073秒差で肉薄した。

 角田はQ2の自己ベストタイムより0.1秒遅い1分15秒465で、ユーズドのソフトタイヤを履いたメルセデス勢の間に分け入る7番手だった。

 9台のマシンは一度ピットへ。残り4分を切ったところからリカルドを含めた10台が新品のソフトタイヤを履いて最後のアタックに向けてコースに入った。

 ここでも先頭でアタックに入ったのはヒュルケンベルグ。1分15秒980で自己ベストを更新するも順位を上げることは叶わず。その後ろを走るフェラーリ勢は全体ベストに届かなかった。

 角田はセクター1で自己ベストを更新するもセクター2〜3でタイムを伸ばせず1分15秒513と最初のアタックで自身が記録したタイムを超えられなかった。

 そしてフェルスタッペンは後続を突き放すように1分14秒746でトップタイムを更新。最後尾でアタックしていたピアストリがセクター2で全体ベストを記録し、フェルスタッペンのタイムに肉薄した。

 しかしピアストリは0.074秒届かず、フェルスタッペンのポールポジションが確定した。フェルスタッペンはエミリア・ロマーニャGP初日からマシンの挙動に苦しんでいたこともあり、マシンを降りた後は拳を突き上げて喜びを表現した。

 前戦マイアミGPで優勝したマクラーレン勢が2〜3番手。ピアストリが決勝のフロントロウに並ぶこととなった。

 フェラーリ勢は4〜5番手。メルセデス勢に挟まれる形で角田は7番手。アタックには納得がいかなかったようで、無線で悔しさを爆発させた。僚友リカルドは9番手。ヒュルケンベルグは10番手だった。