ルカ・マリーニは2024年シーズンからホンダへ加入。ここまで苦戦が続き、レースウィークにペースを上げることができていない原因を彼は掴みきれておらず、課題と認識している。

 ドゥカティのMotoGPマシンから苦戦中のホンダへと乗り換えることとなったマリーニ。ホンダ陣営として今シーズン復活を目指しているものの、マリーニ以外のライダーも苦戦している状況にある。

 ただマリーニの苦戦ぶりは際立っており、ホンダ陣営の4人のライダーのうち、5戦を終えた段階で彼だけがまだポイントを獲得できていない。フランスGPでもマリーニは完走したライダーの中では最下位の16位で、トップからは40秒遅れとなっているなど、かなりの差を付けられてしまっている。

 そんな苦境に立たされている現状からか、フランスGPを終えた後にマリーニが取材に応えた際、最初に出てきたコメントは「できるだけ早くムジェロ(でのプライベート)テストに行きたい」だった。

 マリーニは苦戦について説明する中で、チームメイトのジョアン・ミルとは異なりレースウィークの初日から決勝に向けてペースを上げられていない点を問題として挙げた。

「僕としては、いつも同じ問題なんだ」とマリーニは言う。

「僕が理解できていないのは、金曜日に始めたペースが日曜日まで続いてしまうことなんだ。一方でジョアンは日曜のレースまでに大きく改善を進められている」

「個人的な意見だけど、彼は素晴らしいレースをしていた。残念なことに(フランスGPでミルは)クラッシュしてしまったけど、そこまでとても良いレースだったんだ。だから僕はその点を理解しなくてはいけない」

 マリーニは現在RC213Vの曲がりづらさと不十分な加速に悩まされている。そこで彼はバイクの強みをより活用するために、ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤやプラマックのホルヘ・マルティンのようなライディングスタイルに変えていくことを考えているという。

「自分のスタイルやポジションに取り組もうとしているんだ。というのもペッコ(バニャイヤ)やマルティンは彼らの体で違いを生み出すことができてることがあるだろう」

「バイクの下にああやって体を押し込んでバイクを曲げているのは、彼らふたりくらいだ」

「それが今後数年間のMotoGPで鍵になってくると僕は思う。誰もがこうした変化に挑んでいて、僕も取り組んでいるんだ。でももちろん、毎周100%プッシュしているよ」