RBのテクニカルディレクターであるジョディ・エジントンは、オーストリアGPで新しい空力パッケージについて多くのことを学べたため、次のアップデートに活かすことができるはずだと語った。

 スペインGPでアップデート版の空力パッケージを投入したRB。しかしこれは功を奏さず、下位に低迷することとなった。それから1週間後のオーストリアGPでは、フリー走行で角田裕毅とダニエル・リカルドのマシンに異なるパッケージを搭載して、比較テストを行なった。この結果、決勝レースではリカルドが9位に入るなど、スペインGPの状態からは、完全ではないもののV字回復することになった。

 テクニカルディレクターのエジントンは、オーストリアGPの検証結果から、今週末のイギリスGPに向けては、パッケージを一本化することができるだろうと語った。

「3連戦の最後として行なわれるイギリスGPは、RBにとって非常に厳しかったオーストリアGPの週末から、ほんの少ししか経っていない。しかし、オーストリアでは最近の空力アップデートについて多くのことを学ぶことができ、イギリスGPに向けて単一の最適化された空力パッケージに収束することができた」

 そうエジントンはチームのプレスリリースにコメントを寄せた。

「これらの実験の結果が、空力開発のプロセスに直接反映できたのもよかった。これは、次に予定されている空力のアップデートに、具体的なメリットをもたらすと確信している」

 またエジントンは、イギリスGPではタイヤを労わるため、いかにスライド量を少なくするかが重要になると語った。

「(イギリスGPの舞台となる)シルバーストン・サーキットは、スロットルを全開にする割合がシーズンの平均をはるかに上回るため、パワーサーキットに分類することができる」

「高速で流れるようなコーナーと、高速での方向転換が組み合わさっているため、空力性能と効率が重要なパラメータとなる」

「コプス、ストウ、マゴッツ、ベケッツなどのコーナーなど、サーキットが非常に高速であるため、タイヤにかかるエネルギーが非常に大きい。タイヤの温度の安定性を維持するためにも、スライドを制御するのが、重要な要件のひとつになるはずだ」