SUPER GT トークバラエティの「GTV」をご御視聴しただいた皆さん、ありがとうございます。

今シーズンは、新たな試みとして全て深夜にライブでお届けしています。モータースポーツ番組として日本で唯一のトークバラエティとして展開してきて17年目。以前は、収録時間は約3時間。それを1時間番組にスタッフさんが編集してくれていました。だから、その場ではトーク時間をあまり気にせずにいたことも多かったし、NGを出してしまってもカットしてリスタートすることもできたのですが、ライブではそうはいかない。ディレクターからは収録前にキツく「コメントはコンパクトに!的確に!!」と指示が飛びます。昨晩(5/20)のゲストは牧野任祐選手と大草りき選手。牧野選手は、前日にスーパーフォーミュラ (SF)第2戦で初優勝。国内トップフォーミュラに参戦して6シーズン目、39戦目での初優勝。と、いうことでSUPER GTの番組なのですが、SFの映像と彼がチェッカーを受けた後の無線交信コメントを流したのです。普段はポーカーフェースの牧野選手が初優勝し、コクピットから思いの限りを嗚咽しながら発した叫びは、感動的でしたね。SFの中継をご覧いただいた皆さんもそうお思いでしょう。これは、番組構成内のサプライズ。本人には知らせずにいたので、その映像が流れて本人は照れてました。当日は、ボクも自宅で番組観戦していました。GTV収録日の朝に目覚めた瞬間に「そうだ、優勝カップをあげよう」と思い、最寄りの紀章屋さんへ行き、小さな優勝カップを買って番組中に贈呈。これは、プロデューサー、ディレクター、フロアディレクターにも内緒、全く相談なしの、これぞ単独、構成外サプライズ!! Mission complete!!!

さて、今週末はスーパー耐久シリーズの富士SUPER TEC 24時間レースです。

今年も、ピットから「こんにちは」「こんばんは」を担当します。S耐では、必ず挨拶を欠かさないチームがあります。以前にもこの小欄で書いたことのある浅野レーシングサービス。このチームを最初に取材させていただいたのは1982年。常磐高速道路開通間もなく、GPS、カーナビのない時代に地図を片手にガレージを訪ねた。スターレット・グランドカップシリーズに参戦していた独自のアイデアを盛り込んだKP61スターレットと浅野家の当主、浅野文吾さんと浅野三兄弟、秀夫、好夫、武夫さんを取材し、auto technic誌に執筆させていただいた。その末弟の武夫さんが先日71歳の現役ドライバーとして某局のMonday Motor SPORTという番組に登場し、S耐開幕戦の模様が放映されたのです。お会いした時から変わらない人の良さが伝わる映像だった。「かっこよかったよ、おっさん!」と挨拶に行くことにします。

文:高橋 二朗