大会初日、東京ドームでの第2試合は、2年ぶり33回目の出場となる福岡大学(九州六大学野球連盟)と、2大会連続23回目の出場となる九州産業大学(福岡六大学野球連盟)が顔を合わせる福岡勢対決となった。

福岡大は先発の2年生右腕、朝吹拓海(2年/神村学園)が初回に死球で走者を出すなど、立ち上がりからやや制球に苦しむ場面を見せるも、フルカウントから打者2人を打ち取り、無失点スタートを切る。一方、九産大先発の水崎康平(3年/沖学園)は快調な立ち上がりを見せ、テンポ良い投球によりわずか9球で相手打線を三者凡退に切って取る。

試合が動いたのは2回。九産大はこの回先頭の5番・北村健一郎(3年/有田工)が甘く入った初球のフォーシームを逃さずに捉え、左翼スタンド上段へ消えるソロ本塁打を放って先制する。

先制点をもらった水崎は2回も三者凡退とする。勢いに乗る九産大はその裏、朝吹を攻め、失策と単打で無死1・3塁とすると、一死を挟んで3番・市丸紘樹(4年/唐津商)がライトオーバーの適時二塁打を放ち、1点を加える。九産大はなおも一死2・3塁から犠飛で加点し、3-0とリードを広げる。

主導権を握った九産大は、先発の水崎がその後も効率の良い無失点ピッチングを展開し、4回を45球で、5回を52球で通過する。九産大はこの水崎の快投に打線も応じる形で、6回に下位打線の打棒で1点を加えリードを4点とする。

反撃に転じたい福岡大は6回、一死から二者連続内野安打で1・2塁とチャンスを作るも、あと1本が出ず、スコアボードに「0」を並べる展開が続く。

九産大は7回に4番・菊池壮真(4年/真颯館)の犠飛で1点を加え、5-0とリードを広げると、その裏の守備からは2番手の一ノ瀬幸稀(4年/長崎商)をマウンドへ送り逃げ切りを図る。しかし、一ノ瀬は7回こそ無失点に抑えるも、8回は代打攻勢に出た福岡大打線に捕まり、3安打で2点を献上する。

追い上げる福岡大は9回、相手3番手の大嶋柊(3年/西日本短大)に対し、一死2・3塁から犠飛で1点を加え、2点差まで詰め寄るも、最後のバッターが空振り三振に倒れゲームセット。九産大が終盤の追撃をかわす形で2回戦へと駒を進めた。

◆試合結果
九州産業|0 1 2 0 0 1 1 0 0|5
福岡大学|0 0 0 0 0 0 0 2 1|3

◆投手
・九州産業:水崎康平、一ノ瀬幸稀、大嶋柊
・福岡大学:朝吹拓海、栗林斗輝(3年/沖学園)

◆本塁打
・九州産業:北村健一郎(ソロ・1回)

第73回 全日本大学野球選手権大会 1回戦〜東京ドーム〜

【ハイライト動画】福岡大学 vs. 九州産業大学|九州産業大学、終盤の追撃をかわして勝利