ランクインというよりは、ランクダウンという方が正確かもしれない。『MLB.com』が現地7月1日に発表した最新のMLB新人王中間投票で、カブスの今永昇太がナショナルリーグ3位にランクインした。

しかし、シカゴのルーキー左腕は6月に発表された中間投票では同リーグ1位に君臨しており、1点台だった防御率が3点台へと悪化したことが影響したか、実質的には2ランクダウンとなった。

同サイトが掲載した中間投票に関する記事によると、今回の投票は同サイトのエキスパート39人により行われ、これまで通り、1位から5位の選手に対し、それぞれ5、4、3、2、1ポイントを付与し、その集計で順位を決める形で行われたとのこと。

なお、ナ・リーグ1位には前回3位だったパイレーツの剛腕ルーキー、ポール・スキーンズが選ばれている。

記事では1位票を2票獲得した今永について、「イマナガの打者を上回るパワーは、5勝0敗、防御率0.78というスタートを切って以降、確実に減少してはいるが、それでも彼は十分優れている」と切り出した。

その上で、「6月21日のメッツ戦で、3回10失点としたことが大きく尾を引き、5月29日以降の防御率を6.89としてはいるものの、イマナガのシーズンを通した防御率は、3.07と未だにかなり優秀だ」と評価。

続けて、記事では左腕のマークしている数字に着目し、「加えて特筆すべき」点として、「彼の奪三振率24.1%は、周知の通り『遅い』(ながらも効果的な)92マイル(148.1キロ)という速球ながら、リーグの平均を上回っている」部分をピックアップ。

「その大きな理由の1つ」として、「彼は打者にゾーンから外れた球に手を出させており、彼の35.1%というチェースレート(ボール球を振らせる率)は、球界で95パーセンタイル(上位5パーセント)に入る」と論じている」。

このため、記事では現時点での今永について、「最近の(防御率の)急上昇があったとはいえ、イマナガはどのチームでも先発ローテンションに加えたい投手であり続けている」と評している。

今回の中間投票での両リーグのトップ5は次の通り。

◆ナショナル・リーグ
1位:ポール・スキーンズ(パイレーツ/投手/1位30票)
2位:ジャクソン・メリル(パドレス/外野手/1位2票)
3位:今永昇太(1位2票)
4位:ジョーイ・オルティス(ブルワーズ/内野手/1位3票)
5位:ギャビン・ストーン(ドジャース/投手/1位なし)

◆アメリカン・リーグ
1位:ルイス・ギル(ヤンキース/投手/1位25票)
2位:メイソン・ミラー(アスレチックス/投手/1位5票)
3位:コルトン・カウザー(オリオールズ/外野手/1位8票)
4位:ウィルヤー・アブレイユ(レッドソックス/外野手/1位なし)
5位:ワイアット・ラングフォード(レンジャーズ/外野手/1位1票)