シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Oさん(広島県・40代女性)

12年前、大阪に住んでいたOさんは兵庫県にある実家に1歳の息子を連れて帰ることが度々あった。

その日も帰省のためにJR大阪駅から福知山線に乗ったOさん。タイミング悪く帰宅ラッシュの時間と重なってしまい......。

1歳の息子を抱えて電車で立っていた(画像はイメージ)

<Oさんの体験談>

12年前、私は大阪に住んでいました。実家は兵庫県にあって1時間半ほどで行けたので、子供の顔を見せるために電車でちょくちょく帰省。

その日も、抱っこ紐を使って1歳の息子を抱え、電車に乗り込みました。

混雑した電車、立ったままで良いと思っていたのに...

家の用事を済ませ、夫の夕飯の支度もしてから家を出たので、JR大阪駅で福知山線に乗り換える頃にはちょうど帰宅ラッシュと重なっていました。

電車は混雑していましたが、私は抱っこをして立っていてもそれほど苦にならないタイプ。

最寄駅までは15〜20分だし、立っていようと思いながら乗り込みました。

しかし、電車に乗った瞬間、目の前に座っていた50代くらいの男性とたまたま目が合ってしまったのです。

前に座っていた男性と目が合った(画像はイメージ)

その人は途端に「あぁ、参ったな......」という、困ったような表情をしました。

しかしそれはすぐに、苦笑いに変わったのでした。

「いいから座んなよ」

「おいでおいで、ここに座んなよ」

その人はそう言って、席を譲ってくれたのです。

私は「すぐだから大丈夫、本当にお気持ちだけで十分です」と1度断ったのですが、男性は「いいから座んなよ」と。

息子を抱いている私に席を譲ってくれた(画像はイメージ)

私の勝手な想像ですが、ご自身の娘さんや奥さんの姿と私が重なったのかもしれません。子供を抱っこして立っている私を放っておけなかったのだろうと思います。

仕事帰りで疲れ、きっと少しでも座っていたかっただろうに、たまたま目が合ってしまった私を放っておけないなんて......。

私には父がいないので、その方の優しさに勝手に父の存在を重ね本当に胸が温かくなりました。

きっとご自身で考えられている以上に、私にとって嬉しい出来事だったとお伝えしたいし、改めてお礼も言いたいです。

小さな思いやりは、誰かの心を数十倍、数百倍温かくする力があると思います。

あの日、疲れていたのに席を譲ってくださって、本当にありがとうございました。何気ないあなたの優しさは、12年経っても忘れません。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度〜)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)