2024年5月20日、"熱波師"たちの熱き戦い――「熱波師甲子園」が行われる。

熱波師の甲子園......とは?(画像はオアシスのプレスリリースより)

熱波師。それはサウナに熱風を巻き起こす存在。

大きなタオルで風を生み出し、熱い蒸気を客に送る。

さらに、掛け合いや軽快なトーク、パフォーマンスも行われ、サウナ内のグルーヴ感は高まりっぱなし。客である我々をさらなる高みへ連れて行ってくれる。

熱波師甲子園は、そんな熱波師たちがスキルを競い合う大会だ。

タオルで熱波を送る(オアシスが2019年に配信したプレスリリースより)

大会の開催地であるスーパー銭湯「ファンタジーサウナ&スパ おふろの国」の運営会社・オアシス(神奈川県横浜市)のプレスリリースによると、熱波甲子園は今回で20回目。

熱波師の技術力向上やサウナ業界外への広報活動を行う「日本サウナ熱波アウフグース協会」に加盟する、全国の温浴施設・団体、そして個人がチャンピオンを目指して集結するという。

サウナ内で熱波出しながらトークバトル!?

第20回熱波甲子園で競われるのは風速、技術、演舞、話力。4つの競技を通して高得点を狙う。

競技表(画像出典:日本サウナ熱波アウフグース協会の公式Xアカウント@jlnneppa)

テーブルに乗せた2リットルペットボトル10本をバスタオルであおいで落とす「テーブルペットボトル落とし」、バスタオルであおいだ時の風速を競う「風速測定」、目の前の客に風が送られているか、楽しませているかなどを審査する「おもてなし演舞」。

「熱ッスルマニア」という、今回新たに追加された競技もある。

4月25日にJタウンネット記者の取材に応じたオアシスのイベント担当者・林和俊さんによると、「熱ッスルマニア」はトークバトル。サウナ内で2人の熱波師が向き合い、互いをバスタオルであおぎながら行う。

「ラップバトルにちかいものとイメージしてもらえれば」(林さん)

と言っても、けなしあうのはNG。「お客さんを楽しませる人間力」が審査対象になるそうだ。

大会終了直後から「奇祭」スタート

次の時代は個性 (画像はオアシスのプレスリリースより)

そして大会の閉会式直後に始まるのが「第一回 サウナの奇祭」。

告知画像は目に痛いほどのショッキングピンクを背景に、ちょんまげ、坊主、魚を被っている人、よく見ると紛れ込んでいるタコ。カオスすぎる。何も分からない。

プレスリリースによると温浴業界やサウナ愛好家たちの歌やダンスといった"サウナ芸能"を見ることができるらしいが......説明されてもやっぱり、何もわからない。

そこで、再びオアシスの林さんに質問。この謎すぎるイベントは、何なのか?

背景にあったのは、林さんが感じている危機感。「いま来ているサウナブームが収まると、今後サウナ業界は生き残りが難しくなるのではないか」という考えだ。

では、これからサウナはどうすればいいのか。どんなサウナなら、生き残れるのか。林さんが見出した活路は"個性"だった。

「今後は個性的なスタッフやサウナの支配人に会いに行きたくなるサウナが生き残るのでは」

サウナの奇祭では、"他業界に負けないサウナのエンタメ力"を見せつけ、その個性をアピールする狙いだ。

日本サウナ熱波アウフグース協会の公式Xアカウントが14日に投稿したポストによると、第20回熱波甲子園とサウナの奇祭の入場チケットは残り僅か。サウナ業界誌「月刊サウナ」のストアから購入できる。