どんなに入念に計画や準備を行っても、旅行にトラブルは付き物だ。

自分たちではどうしようもないもの......例えば旅行会社の手違いによって、思わぬ旅程変更を余儀なくされることもある。

予定になかった場所で、急な宿泊をしなきゃいけない場合もあるかもしれない。そんな時、親切な宿の人が特別に便宜を図ってくれたら......。

コロナ禍でなかなか旅行に行けない今、かつての楽しい思い出を振り返ろうとJタウンネットが「旅先でのいい話」を募集したところ、神奈川県の50代女性J奈さん(仮名)から、まさにそんなエピソードが寄せられた。

新婚旅行でベネチアへ行く途中、旅行会社の手違いでミラノでのトランジットをし損ねてしまったのだという。

そのまま夜になってしまった為、仕方なくミラノ中央駅付近まで行き、その日泊まるホテルを探すことにしたのだが......。

運の悪いことにちょうどその時、ミラノには多くの人が集まる時期だった。

「よし、わかった、入りなさい」と案内されたのは...

彼女たちがミラノに泊まることになったのは2月初旬。ミラノで年2回開催される服飾ブランドの新作発表会「ミラノ・コレクション」がちょうど行われていたそうだ。

「その影響か何軒もホテルを訪ねたもののどこも満室でした。
すがるような思いで何軒目かの、とある小さなホテルのご主人にも聞いたのですが、そこでもやはり満室だと言われました」(J奈さん)

それでも、このままでは野宿になると思ったJ奈さんは、ホテルの主人に拙い英語で「何軒も回ったがみんな断られて困っている」と伝えた。

すると......。

「私の話を聞いたご主人が、『よし、わかった、入りなさい』とホテルの地下に案内してくれました」
ミラノの小さなホテルで体験した「旅先いい話」(画像はイメージ)

連れていかれたのは、薄暗く、それほど広くもない地下室。ベッドもダブルのスプリングベッドが1台あるだけだった。どうやらプライベートの部屋を使わせてくれる、ということらしい。

「着替えなどが入ったトランクは飛行機に乗ったままだし、見知らぬ海外の土地で真冬に野宿はあり得なかったので、大変有り難く、そこに泊めさせていただく事になりました」(J奈さん)

ベッドは半分壊れていたけれど...

そこは家族経営の宿だったらしく、その後主人の妻らしき女性がシャワー室まで案内してくれたそうだ。

「奥さんの方も『大丈夫だからね』と優しく接して下さり、心細く不安だった私は泣きそうなくらい嬉しかったです。
ベッドは半分スプリングが壊れていて、寝心地は悪くあまり寝付けませんでしたが、贅沢言える状況ではないな、とご主人達のご好意に感謝しつつ就寝しました」(J奈さん)
画像はイメージ

翌日、J奈さんがホテル1階にあるフロント兼カフェのような場所に行くと、ホテルの主人が朝食にパンとコーヒーを出してくれたという。

「宿泊費は、確か6万5000リラほどを支払いました。ベネチアに向かっていると話すと、空港までのバスの時間を調べて下さり、『あそこがバス停だ、もう時間が無いから急ぎなさい!』と教えていただき、お礼もろくに言えずにバタバタとお別れしました。
最後まで親切にしていただき、新婚旅行の忘れられない大切な思い出の一つになりました」(J奈さん)

「忘れられない旅先でのエピソード」、教えて!

コロナ禍で旅行に行きづらい今、せめて過去の旅行の素敵な思い出を振り返りたいという人も多いだろう。

そこでJタウンネットでは読者の皆様の「旅先のほっこりエピソード」を募集したい。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッターのダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、旅行に行った時期・場所、具体的なエピソード(どんなことにほっこりしたのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度〜)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。