鉛筆と消しゴムを組み合わせたゴム付き鉛筆に代表されるように、身近な2つの道具を組み合わせることで便利なアイテムができあがる、ということはままある。

そして秋田県でまた1つ、主に理系な人たちが重宝しているあのアイテムを使った便利グッズが誕生していた。

この2つを組み合わせると...?(画像は超神ネイガー公式アカウントより、以下同)

こちらは、秋田県のご当地ヒーローである「超神ネイガー」さんが、自身の公式Xアカウント(@neiger_akita)上で2024年5月14日に投稿した画像。

研究室や実験室で器材の汚れをふき取る際などに使われている産業用ワイパー「キムワイプ」の上に、白いせっけんが置かれている。

そして、超神ネイガーさんが呟いたのは、こんなライフハック。

「最近おらが好んでいるライフハックのようなものとして。 石鹸をキムワイプに擦り付けてポケットに畳んで入れていく。
野良作業の時、手を洗う際に石鹸紙のようにしてそれを使う。
油汚れも泥汚れも綺麗になる。キムワイプは水に溶けないので、きっちり絞って丸めて仕舞って後で捨てる。 へばな。」

なんと、キムワイプを使って紙せっけんが作れちゃうというのだ! これならどこにでも持っていける......!

こんな便利な使い方、どうやって思いついたのだろうか。Jタウンネット記者は15日、超神ネイガーさんに話を聞いた。

片付けも楽ちん

超神ネイガーさん

超神ネイガーさんが"キムワイプせっけん"を生み出したのは、全くの偶然だった。

ある時、せっけんを地面に落としてしまい、ゴミや埃がついてしまった。それを擦り落とそうと、手近なキムワイプで磨くように拭き取ったという。

ティッシュペーパーやキッチンペーパーとは異なり、キムワイプには優れた研磨力がある上に、丈夫で繊維クズが出ることもない。かくして、せっけんは無事にキレイになったという。

その後、手を洗った際にせっけんを拭き取ったキムワイプの紙片がまるでせっけんのように機能することを発見したそうだ。しかも、せっけんオンリーよりも優れた点があるという。

「爪の間や指の皺の細かい汚れも、界面活性剤(せっけん)の力だけではなく、物理的に擦り洗い出来ているところが気に入りました」(超神ネイガーさん)
画像は再掲

超神ネイガーさんは、「秋田をダメにしようと企む悪の組織」である「だじゃく組合」と戦いながらも、普段は米農家として暮らしており、野良作業をする機会も多い。

そんな時には、土や泥、油などが手指に付着する。水だけでは汚れが落ちず、せっけんを使って洗いたい時もあるだろう、と超神ネイガーさん。

「しかし、普段あまりせっけんを持ち歩くことはありませんし、洗い場に用意されていないこともあります。
あるいは携帯していたとしても、手を洗った後に水でヌルヌルと濡れたせっけんの持ち運びや保管には困るかもしれません」(超神ネイガーさん)

でも、"キムワイプせっけん"なら、せっけん成分を乾燥させたまま、コンパクトに携帯できる。加えて、キムワイプ本来の「拭き取ること」に特化した機能も付与できる。これは「せっけん」や「紙せっけん」では実現できない洗い方だ。

そして使い心地も、申し分ないという。

「通常のせっけんのような感覚で泡立てようと力強くグリグリ揉み洗ってしまうとすぐに丸まってしまいますが、ゆっくりと丁寧に石鹸の滑りが無くなるまで自然に擦り洗いすれば、驚くほど汚れが取れています」(超神ネイガーさん)

水切れも良いので、使った後はきちんと水気を絞り切ることでコンパクトかつ濡れずに仕舞うことができる、というのもありがたい。野良作業だけでなく、キャンプや登山といったアウトドアの場面でも重宝しそうだ。

秋田のご当地ヒーロー直伝のライフハックにはX上で2万3000件以上のいいね(16日夕時点)のほか、こんな声が寄せられている。

「目から鱗だすな!」
「へぇー! そんな使い方が。精密機器の手入れだけかと思っていた」
「勉強になりました。さっそくやってみよ」

(2024年5月24日11時40分編集部追記:記事初出時、タイトルとキャプションの一部で「超神ネイガー」さんのお名前を誤って記載しておりましたので修正しました)