J-WAVEの番組『TAKRAM RADIO』(ナビゲーター:渡邉康太郎)。東京とロンドンを拠点に、人工衛星から和菓子まで幅広くものづくりに取り組むデザインファームTakramの渡邉康太郎が、未来を切り開くインスピレーションを伝える番組だ。

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11/28(木)は 慶應義塾大学総合政策部教授の井庭 崇を迎えて「Z世代にとってのパターン・ランゲージ」をテーマにお送りした。


■パターン・ランゲージとは?

「パターン・ランゲージ」を初めて聞く人も多いだろう。井庭は「どんどんこれを一般的なことにしていきたいので、ぜひ知っていただきたい」と解説をした。

井庭:いろいろな物事や活動、取り組みにおいて、「こういう風にやるとうまくいく」という経験則がありますよね。その共通パターンを言語化することが、パターン・ランゲージです。

井庭は今年、共著『おもてなしデザイン・パターン インバウンド時代を生き抜くための「創造的おもてなし」の心得28』を刊行した。これを例にとって説明する。

井庭:「自分なりの『おもてなし』がしたい」とき、ゼロから考える必要はないんです。いろんな「おもてなし」のコツを知り、自分なりに活かして考える。それが「パターン・ランゲージを使う」ことです。自分の経験則は自分で使えますが、その人のなかで閉じていると他の人が使えませんよね。言語化して共有してあげると、他の人も「そんな発想があるのか、そんな風にできるのか」というのを知ることができる。そうすると、それを使って実践を自分で生み出せる。それが言語化したパターン・ランゲージの機能です。


■「言葉のプロダクト」を作る取り組み

パターン・ランゲージを作成する際に、機能的な面を考えながら言葉の作りこみをしているという。

井庭:たとえば「言葉を作る」というのは、経験則、物事のコツに関する新しい共通言語を作るということです。それを使っていろいろ会話をしてほしいんです。会話をするときに「本当に言いやすい言葉なのか」「音で聞いたときに、別のことを思い浮かべずに、そのことを思い浮かべてくれるのか」ということも考えますし、「どんなときに使われるのか」「どんな人が使うのか」ということを考えながら言葉を作りこみます。なので、単なる言葉で記述していくというのではなくて「言葉のプロダクト」を作る取り組みをしています。


■「全体を見ている人」と「具体的な行動をしている人」を繋げる

パターン・ランゲージは、企業の「理念」と「現場」を結ぶためにも重要な役割を果たす。

井庭:すごく抽象的な「理念」みたいなものと、「行動の指示」のようにすごく具体的なレベルのものがありますよね。その間が抜けていて、繋がらないことも多い。社長やリーダーは「理念」を言うけれど、現場は具体的な行動で動いているとなったとき、間がつながらないので、上と下を行ったり来たりができない。ボキャブラリーが足りない、言葉が「当たっていない」ので、コミュニケーションが取れない。そこに使える言葉を作るのが、僕らが今やっている活動です。そうすると、全体を見ている人も、具体的な行動をしている人も、その「間の言葉」でつながることができます。

パターン・ランゲージよって、さらに「違う分野同士」がつながり得る。例として高校の教育現場では、数学、国語、美術、音楽、体育の教師が「間の言葉」で話せるようになり、教科の枠組みを超えて「アクティブな学び手をどうやって作っていくか」についての教え方を共有できるのだとか。井庭は、業界を越えて「中空の言葉」を使って語り合えるパスを作りたいと語っていた。

AIの時代にこそ不可欠な感受性や視点が満載の『TAKRAM RADIO』の放送は、毎週木曜の26時30分から。お楽しみに!

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【番組情報】
番組名:『TAKRAM RADIO』
放送日時:毎週木曜 26時30分-27時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/takram/