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 ブンデスリーガ優勝をかけた最終節、首位ボルシア・ドルトムントは11連勝中のホームにおいて、それまで4連敗中でいずれも3失点以上喫していた1.FSVマインツ05を迎え撃つとあり、戦前は楽観的に見る声も少なからずあったものの、実際に蓋を開けてみると全く違う試合展開となってしまった。ハーフタイムを迎えて2−0とリードを奪っていたのは、むしろマインツの側であり、一方のバイエルンはケルンからリードを奪って首位浮上。途中ケルンが奮闘をみせて同点に追いつくも、最後はムシアラの技アリのゴールで万事休す。ドルトムントもそこから追いすがり2点を返したが、勝ち点1を確保するのが精一杯だった。

 これはボルシア・ドルトムントファンのみならず、 ブンデスリーガの多くのファンたちにとっても、余り好ましくない結果であり、それを招いたのはマインツのせいだと敵意や不満の声がSNSで溢れる結果に。これほどまでにネット上でマインツが反応されたことはなかったと明かしたクリスチャン・ハイデル取締役は、「許容範囲を遥かに超える侮辱」もあったと批判。ハイデル氏もできれば「別のチャンピオンをみたかった」という気持ちも理解しつつ、「だがもしもそこでマインツが意図的に敗れていたら、それはそれで決して受け入れられるような行為ではないだろう。そんなことは決してあってはならないことだ」と明言。

 スポーツマンシップに則り、「試合で勝利をするため、あらゆる手を尽くし務めることは当然の行為だ」と述べ、それをボー・スウェンソン監督率いるチームが、見事に実践に移したのだと強調。その行為は決して罵声を浴びるようなものではなく、むしろ「本来ならばこれは、フェアプレー賞にさえ値するものだと思う」との考えを示した。