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 昨シーズンのバイエルン・ミュンヘンではリュカ・エルナンデス、ダヨ・ウパメカノ、タンギー・クアッシ、そして本来はCBでのプレーを希望するベンジャマン・パヴァールという、フランス人センターバック4人を抱える布陣となっていたが、昨年7月にズーレとデ・リフトが入れ替わったその翌月にクアッシがセビージャへと移籍。さらにそれから1年が経過し今度は、2018年にフランス代表でともにロシア・ワールドカップで優勝を果たした2人の27歳、先日に移籍希望が報じられたベンジャマン・パヴァールと同様に、2024年まで契約を残すリュカ・エルナンデスも、kickerが得た情報によれば移籍を希望していることが明らかとなった。

 昨冬に行われたカタール・ワールドカップ参加中に十字靭帯を断裂し、いまもなお復帰を目指し取り組んでいるエルナンデスだが、バイエルン11連覇を果たしたこの週末のあたりでパリ・サンジェルマンと基本合意に達し、すでにクラブ側に移籍の希望を伝えている模様。ただ今のところはまだ、バイエルンがその希望に応じるかは不透明で、特にトーマス・トゥヘル監督は繰り返し同選手への高い評価を強調していた。確かにパヴァールに関しては今冬の時点で移籍の可能性を示唆する発言を行なっていたものの、パヴァールに関してはむしろバイエルンとの延長に向けて良い流れにあるとも言われていただけに、18歳タレク・ブッフマンが来季からトップチーム昇格の見通しとはいえ移籍なれば、デ・リフトとウパメカノにもう1人トップクラスのセンターバックを加える必要がある。

 また来季に向けた補強ポイントの1つであるボランチに関しては、ウェストハム・ユナイテッドのデクラン・ライスが、トーマス・トゥヘル監督のお気に入りと目されているところ。ただしプレミアリーグのクラブとの激しい争奪戦が展開されることから、仮に獲得できた場合には2019年にエルナンデスに投じた8000万ユーロをゆうに超える、クラブ史上初となる1億ユーロ越えの移籍金を支払うことになるかもしれない。ちなみにキッカーの情報によればライスは、ユース時代を過ごしたチェルシーに戻る意思はなく、アーセナルも強い意思を示しているようだがバイエルンとの魅力の差はあるようで、マンチェスター・シティだけはその点で別格ということになるのだが、ただここではロドリという世界トップクラスの選手が君臨しているところ。なおトゥヘル監督はすでにライスと直接対面しているようだが、ただその時に同席していたサリハミジッチ氏は退団。果たしてライスはどのような判断を下していくことになるだろう。