米大リーグのマーリンズとマイナー契約を結んだ中村来生(らいせい)投手(21)=高岡市出身、高岡第一高出=は20日、東京・赤坂の赤坂パークビルで入団記者会見に臨み「課題を一つ一つクリアして夢のメジャー挑戦をつかみ取りたい」と意気込みを語った。

 中村は昨季までプロ野球の広島に育成選手として所属していた。昨オフに戦力外通告を受けた後、今季から米アリゾナ州を拠点にプロを目指す日本人選手らのチーム「アジアンブリーズ」に参加。190センチの長身から投げ下ろす直球や複数の変化球を武器に好投を続け、契約をつかんだ。

 会見では、プレー環境を変えたことで自身の成長を実感できているとし「(広島に続く)2度目のチャレンジとなるので絶対に無駄にしたくない。直球のスピードやコントロールを磨いて頑張りたい」と話した。

 地元・富山の関係者にも電話で報告したといい、両親や恩師からは喜びの声と共に「ここからが本当のスタートだぞ」とエールを受けたことを明かした。

 プロ野球のDeNA元監督で、現在はアジアンブリーズGMのアレックス・ラミレス氏が同席し「直球の回転数が素晴らしい。教えてできるものではない」と評価した。マーリンズのアシスタントGMを務めるオズ・オカンポ氏は「身体能力が非常に高く、腕の振りが良い」とし、先発候補として育成していく考えを示した。

 マーリンズによると、中村は26日に渡米した後、ドミニカ共和国で行われるサマーリーグに派遣され、実戦経験を積む予定。