兵庫・丹波の自然の中に設けた100マイル超(約169キロ)のコースを夜通し走るトレイルランニングの大会「TAMBA100アドベンチャートレイル」が6月6〜9日、丹波の森公苑(兵庫県丹波市柏原町柏原)を発着点に開かれる。トップ選手が頂点を目指す極限のレースに加え、今大会から子どもや初心者向けのレースも新設。主催団体が出場者とボランティアスタッフ、協賛企業を募っている。(那谷享平)


 2021年11月、23年6月に続き3回目。丹波市出身、在住のプロトレイルランナー中谷亮太さん(32)を中心とした実行委員会が主催する。世界的に見てもアップダウンに富んだコースと市民ボランティアたちによる運営で、「世界一過酷かつ世界一温かい大会」を目標にする。

 レースのカテゴリーは、100マイル▽100キロ▽20キロ▽4・5キロ▽キッズ2・5キロ▽ファミリー2・5キロ−の六つを用意。常人離れしたトップ選手から初心者まで幅広い層を受け入れるため、昨年の四つから増やした。

 7日朝に出走する「100マイル」は、上り坂を合計した「累積標高」がエベレスト登頂2回分の約1万6200メートルに達する。体力や集中力だけでなく山への適応能力が試され、前回大会で有力選手たちが「きつすぎる」と弱音を吐いたほど厳しいコースだ。

 対照的なのが、今年新たに設けた小学生対象の「キッズ2・5キロ」と、ペアでの出場ができる「ファミリー2・5キロ」。林道や水辺、散策路など走りやすくも変化に富み、トレイルランの魅力が詰まった走路といい、親子参加も歓迎する。

 「住民やボランティアと一緒に盛り上げ、出場者を温かくもてなしたい。地域全体で大会をつくりあげたい」と中谷さん。コース上の休憩所の運営やルート誘導は、地元のボランティアらが担い、一部の休憩所では、住民たちが手打ちそばやカレーなどを振る舞う。ボランティアは5月末まで募っている。

 出場申し込みは公式ホームページで。100マイルと100キロが5月26日まで、そのほかは同31日まで。大会中の6月8、9日、会場の丹波の森公苑で音楽とアートのイベントが開催され、物販や飲食の店が多数並ぶ。TAMBA100アドベンチャートレイル実行委TEL080・4230・3069