ビートたけしの青春時代を描いた自伝『浅草キッド』(講談社刊)が、音楽劇として初めての舞台化!
物語の舞台は昭和40年代後半から50年代。ビートたけし自らが原点と語る、浅草・フランス座で下積み生活を過ごした青春時代、芸人・ビートたけしの誕生と笑いにかけた周囲の芸人たちの生き様を描く物語だ。北野武役を演じる林遣都、そして青年・武の人生を決定づける師匠・深見千三郎役に山本耕史。ほかに松下優也、今野浩喜、稲葉友、森永悠希、紺野まひる、あめくみちこと多彩なキャストが勢揃い。脚本・演出は福原充則。昭和という時代の下町・浅草に生きる人々の心情を音楽劇として色濃く表現する。
その福原の舞台に出演するのが念願だったという林が、9月1日に大阪・カンテレ本社で会見を行い、作品の見どころや意気込みを語った。


オファーを受けたのは2年以上前。当時の心境について「とても驚きました。まさか自分に来ると思っていなかったですし、同時に自分でいいのかなと。やるからには覚悟を持って取り組まないと、と思いました。お話をいただいてから、自分なりにたけしさんのことを知る作業というか、準備をゆっくり進めて来ました」と胸の内を明かした。

北野武を演じることへのプレッシャーを聞かれると「重圧を感じる」と答えながらも「今はもう乗り越えている段階。重圧はもちろんあるんですけど、それよりも今は、たけしさんをやれることの喜びや、今回ご一緒していただく山本耕史さんたちと、本番に向けて作っていける楽しさが上回っていて。今、重圧はすべて力に変えているという感じです」と意気込んだ。


北野武の師匠・深見千三郎役を演じる山本耕史について、印象を聞かれると「みんな好きになっちゃう人というイメージですね。初めてお会いした瞬間から優しくて、かっこよくておもしろくて。みんなが居心地のいい空気を必ず作って下さる器の大きい方で、今回、師匠と弟子という関係性の役をやっていく上で、たけしと同じように僕自身が憧れの思いを持って演じることが出来るので、その役と気持ちが通ずる部分があるのかなと思っています」と、熱い想いを明かした。


今作は、ビートたけし作詞・作曲の名曲「浅草キッド」のほか、福原と音楽・音楽監督の益田トッシュによるオリジナル楽曲を生演奏で贈る音楽劇。音楽劇の魅力について聞かれると「その音楽に浅草の登場人物の感情などを乗せています。曲によってはライブを楽しむ感覚でもいいのかなって思うぐらい」。気になる“タップダンス”については「いよいよ振りがあがって来ていますが、なかなかの難易度のものをやるので、純粋にエンターテインメントとして楽しんでもらうために、本番までの期間、頑張りたいと思っています」と期待感を高めた。


自身が1番注目してほしい見どころを聞かれると「福原さんは、例えばコントのシーンでも、劇場の雰囲気や、当時のお客さんとのやりとりが見られる劇中劇として描くと思います。コントの内容というより、今じゃなかなか見られないような光景。そんなところはすごく見応えがあるんじゃないかなと思います。そして、タップは…。これが出来たら、お客さんをびっくりさせられるんじゃないかなっていうものがあがって来ていて、覚悟を決めて最後まで頑張りたいと思っているので、タップを観るだけでも「来てよかった」と思ってもらえるようなものを目指したいなと思っています」と固い決意を見せた。

「シンプルに、ワクワクウキウキして、『いい休日だったな』と思ってもらえるような舞台にしたいと思います。是非たくさんの方に観ていただきたいので、遊びに来てください」と笑顔で会見を締めくくった。

写真=ハヤシマコ

<公演情報>
作品:カンテレ開局65周年記念公演 音楽劇『浅草キッド』
日程:【東京】2023年10月8日(日)〜22日(日)
【大阪】2023年10月30日(月)〜11月5日(日)
【愛知】2023年11月25日(土)、26日(日)
会場:【東京】明治座 【大阪】新歌舞伎座 【愛知】愛知県芸術劇場 大ホール
出演:林遣都、松下優也、今野浩喜、稲葉友、森永悠希、紺野まひる、あめくみちこ / 山本耕史
主催:【東京】フジテレビジョン / ニッポン放送 / 関西テレビ放送 / 明治座
【大阪】関西テレビ放送 / キョードー / 新歌舞伎座
【愛知】東海テレビ放送 / キョードー東海 / 関西テレビ放送
公式HP:https://www.ktv.jp/asakusakid/