ホンダは2020年2月に4代目となる新型「フィット」の発売を予定していますが、それまでは3代目フィットの販売がおこなわれています。新型モデル登場の直前となったいま、実際の販売現場で現行フィットはどのような立ち位置となっているのでしょうか。

モデル末期となった3代目フィットの販売台数は?

 ホンダは2019年10月23日の東京モーターショー2019プレスデーで、4代目となる新型「フィット」を世界初公開しましたが、発売は年明けの2020年2月が予定されています。

 新型モデルの登場直前となるなか、販売現場における現行型の3代目フィットの立ち位置は、どのようになっているのでしょうか。

 現行フィットは、2013年9月に発売されました。発売当初からガソリン仕様とハイブリッド仕様のふたつがラインナップされ、コンパクトなボディと広い室内という歴代モデルの特徴はそのままに、ハイブリッド仕様はJC08モード36.4km/Lというクラストップレベルの低燃費を達成しました。

 発売直後はトランスミッションの不具合などでリコールの届け出が続いたものの、発売から年数が経ち改良が重ねられたことで、モデル自体が成熟しています。しかし、モデル末期ということで販売状況には陰りが見えます。

 日本自動車販売協会連合会が発表する登録車販売ランキングによると、2019年に入ってからフィットはランキング4位から13位の間につけていましたが、2019年10月に14位となり、そして翌11月には22位まで順位を落としました。

 前年同月との比較でも、2019年10月は48.0%(販売台数3136台)を記録し、11月は39.2%(3127台)という状況です。

 新型モデルが公開されたものの、発売はあと約2か月という2019年12月現在、販売現場ではどのような対応がおこなわれているのでしょうか。

 フィットの販売状況について、ホンダの販売店スタッフは「2019年12月時点でご購入いただけるフィットは、在庫のみの販売となっており、グレードや色などで選べないものも存在します」といいます。

 また、別のホンダ販売店スタッフは、現行フィットの値引きについて次のように話します。

「どのモデルもそうですが、基本的には新型モデルを値引きして売ることはありません。とくにフィットのような利幅の少ないクルマだと、数千円単位の端数を丸めることが精一杯です。一方、現行フィットは当然値引きもしながら販売していくことになります」

 在庫状況にもよることや、販売店ごとの状況にもよるためケースバイケースではありますが、現行モデルの場合は「20万円から25万円程度の値引きができる」(ホンダ販売店スタッフ)ということです。

 2019年12月時点で新型フィットの価格は明らかになっていませんが、最新装備や機能にこだわりがなく、かつ在庫のなかで気に入った仕様がみつかれば、現行型フィットの購入も魅力的な存在となります。

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 4代目の新型フィットが東京モーターショー2019で公開された際は、フロントデザインの劇的な変貌ぶりが話題となりましたが、過去を振り返って見ると、新型フィットは初代モデルの顔つきに回帰した印象も感じられます。

 初代フィットのデザインは、キャラクターラインの少ないシンプルな造形で、その後2代目では若干スポーティ路線のデザインとなり、3代目では大型のフロントグリルと角張ったシルエットのヘッドライトが連続した迫力あるデザインとなりました。

 3代目フィットでは「EXCITING H DESIGN!!!(エキサイティング H デザイン!!!)」というデザインコンセプトがホンダとして初めて採用され、その後登場するホンダの各モデルにも取り入れられました。

 しかし、4代目フィットでは威圧感を与えないフロントグリルとヘッドライトで構成される、温和な顔つきが特徴的です。キャラクターラインも少なくあっさりとしたデザインとなっています。

 販売店スタッフは「フィットはフルモデルチェンジに伴い、デザインが変わりますが、現行型のデザインが好きな人もいます」とコメントします。3代目モデルと4代目モデルで迷ったら、気に入ったデザインのモデルを選ぶのもありかもしれません。