人気のトヨタ新型「RAV4」は、アウトドアに最適なSUVなのでしょうか。RAV4でスノーボードに出かけて、走行性能や荷物の積載性などを実際に試してみました。

トヨタ新型「RAV4」でスノーボード! 実力はいかに?

 2019年4月に、約3年ぶりにトヨタ「RAV4」が国内市場に復活しました。

 販売低迷などによって一度は日本から撤退しましたが、5代目となる現行モデルは販売が好調で、2019年1月から12月の年間販売台数は全体の16位。SUVカテゴリでは、ホンダ「ヴェゼル」、トヨタ「C-HR」に続いて3位にランクインしています。

 これまで以上にアクティブなSUVに生まれ変わった新型RAV4は、どのようなところが人気なのでしょうか。アウトドアでの使い勝手を試すべく、RAV4でスノーボードに行ってその魅力を探ってみます。

 今回相棒として連れ出したのは「アドベンチャー」グレードで、トヨタのSUVの顔である六角形のフロントグリルとシャープなヘッドライトが、ワイルドな印象です。内装にはオレンジのアクセントが施され、アクティブな雰囲気を演出しています。

 アドベンチャーに搭載されるエンジンは2リッターガソリンですが、RAV4には2.5リッターハイブリッドもラインナップされています。

 外観のデザインもグレードによって少しずつ異なっており、なかでもアドベンチャーはもっともタフでワイルドな内外装を身に着けているモデルです。

 新型RAV4のボディサイズは全長4610mm×全幅1865mm×全高1690mmと、歴代モデルのなかでもっとも大きくなりました。

 とくに全幅は1865mmでかなり大柄なのですが、実際に乗り込んでみると、高いアイポイントと開放的なフロントガラスのおかげで、それほど大きさは感じません。

 また、ボンネットの左右の盛り上がりが運転席から見えることから車両感覚がつかみやすく、思った以上に運転しやすかったです。

 内装についても、アウトドアを意識した作りとなっており、エアコンの温度調節のダイヤルにはラバーが巻かれていて操作感が良いです。その一方で、エアコンのモード切り替えや風量調整のボタンは小さく、押しづらい点が気になりました。

 シートヒーターも装備されていましたが、標準装備されているグレードもあるものの、アドベンチャーの場合はオプションとなります。強度は3段階から選べ、さらにこのシートはベンチレーション機能も兼ねているので、夏の暑い時期はシートが蒸れずに快適に過ごせそうです。

 また、こちらもアドベンチャーではオプションとなるのですが、ステアリングヒーターも装着。シートヒーターもステアリングヒーターも、寒い時期には重宝する機能で、冬のレジャーには必須アイテムだといえるのではないでしょうか。

 ラゲッジスペースの積載性については、後席の6:4分割の6の方を倒してスノーボードを載せました。

 今回は2人で行ったため、ボードケースに入れた状態の板でも奥行きを利用して積むことができましたが、後席までフル乗車して4人で行く場合は、ラゲッジスペースが大きいSUVとはいえ、板を工夫して載せる必要がありそうです。

 スノーボードより長いスキーの板であれば、ラゲッジスペースに横にして載せるのは難しいと思われ、ルーフキャリアやルーフボックスの装着を検討した方がいいかもしれません。

 また、ラゲッジスペースの床面ボードはカーペットが敷かれているため、アウトドアレジャーで濡れたり汚れたりした荷物のことが気になるところですが、じつはこのデッキボード、裏返すと樹脂製なので雪や泥で汚れた荷物も気兼ねなく載せる仕掛けもあります。

 RAV4のライバルである、日産「エクストレイル」やスバル「フォレスター」では、ラゲッジスペースが撥水仕様になっているモデルもあるのですが、RAV4ではオプションのラゲッジトレイなどをセットするなどの対策が必要です。

最新の安全装備でロングドライブも疲れ知らず

 RAV4のアドベンチャーグレードは、走行状況に応じて前後トルク配分に加えて後輪トルクを左右独立で制御する、世界初の4WD機構「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を搭載しており、悪路走破性の高さも特徴のひとつです。

 今回はブリヂストンのスタッドレスタイヤを装着していたものの、雪不足のため路上に雪はなく、残念ながら雪上走行は試せませんでした。

 雪上での悪路走破性は確認できなかったのですが、「ダイナミックトルクベクタリングAWD」のおかげで、安定した姿勢でコーナーを曲がることができ、峠道を難なくクリアすることができました。

 さらに、4WDが不要なときには2WDで走行し、プロペラシャフト前後で動力伝達を遮断する「ディスコネクト機構」も採用されています。

 これにより燃費の向上を図るというのですが、約400km走行して、燃費は14.3km/Lを記録。とくに燃費に意識して走行したわけではありませんが、WLTC燃費15.2km/Lと比べても、まずまずの結果となったのではないでしょうか。

 また、RAV4 アドベンチャーには、オフロード走行時に路面状況に応じて走行支援をおこなう「マルチテレインセレクト」が標準装備されています。

「MUD&SAND」「NORMAL」「ROCK&DIRT」の3つのモードを選択し、より深い雪や泥、砂地など、滑りやすい路面での走破性を向上させる機能もあり、悪路で頼もしい機動力を発揮してくれそうです。

 高速道路では、次世代予防安全パッケージの「トヨタセーフティセンス」が役に立ちました。

「ついていく」をサポートする「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」と、車線を読み取って真ん中を走行する「レーントレーシングアシスト」を活用し、アクセル、ブレーキ、ステアリングの操作をクルマに任せて走行することが可能です。

 トヨタセーフティセンスはクルマが運転をアシストしてくれる便利な機能ではありますが、人間が運転する感覚とは少しだけ異なる挙動がありました。

 高速道路の制限速度に車速をセットして前走車に追従走行していて、前走車の速度が設定速度より遅かった場面で、前走車が車線変更していなくなると、RAV4はアクセル全開で設定速度まで到達するような動きが何度か見られました。

 人間の運転であれば、そこまで必死に加速しないと思いますが、そこは機械の制御なので、設定速度まで一生懸命加速してしまうようです。

 とはいえ、長距離のドライブとなると疲労やストレスが溜まりがちですが、このような先進安全機能が装着されているクルマであれば、アウトドアレジャーの帰り道も安全にドライブができるといえます。

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 SUVブームといわれるなか、各社さまざまなタイプのSUVをラインナップしていますが、新型RAV4が多くの人から受け入れられ、販売が好調なことも納得です。

 タフで力強い外観デザインや機能的で遊び心のある室内、悪路走破性の高さ、トヨタセーフティセンスによる安全性など、新型RAV4はアウトドアレジャーを楽しむのに最強のモデルであることが実感できました。