SNSで、日本一渡るのが難しい踏切が話題となっています。いったい、どのような踏み切りなのでしょうか。

1度クルマから降りて渡る踏み切り

 SNS上で、静岡県静岡市清水区にある「由比の踏切」が、難易度が高いと話題となっています。いったい、どのような踏切なのでしょうか。

 投稿された写真を見てみると、そこに写っているのは一見なんの変哲もない普通の踏切。しかしよく見ると、その付近には由比町とJR東海による、渡り方についての注意喚起の看板が、それぞれに立てられています。

 看板に書いてある踏切の渡り方は、まずクルマを降りて、歩いて踏切を渡り、信号の押しボタンを押してクルマに戻り、信号が変わったら渡るというもの。想像しただけで、かなり面倒くさいシステムです。

 さらに、踏切を渡った先は国道1号線に合流しており、待機場所もありません。SNS上では「由比の高難度踏切」や「由比の面倒なギミック解かないと渡れない踏切」といった声が挙がっています。

 いったいなぜ、このような不便な場所に踏切を作ったのでしょうか。この倉沢踏切がある、東海道本線を運営するJR東海に聞いてみました。

――なぜ、このような不便な場所に踏切を設置したのでしょうか?

倉沢踏切は、当社発足以前に敷設されている踏切であり、設置理由を当社からお答えできるものはありません。

――なぜ、1度クルマから降りて、信号の押しボタンを押して渡るという不便な仕組みになっているのでしょうか?

まず、押しボタンは当社が管理するものではなく、国や自治体で管理されているものです。

 そのため、当該踏切を通って国道1号線に合流する際、国道側に待機場所がないことから、警察機関等とも相談のうえ、注意看板を設置して渡り方のみ案内をしています。

――踏切を渡るために1度クルマから降りるなど、事故の危険性が心配されますが、防止対策はされていますか?
 
当社は踏切事故防止対策として、現在設置されている注意看板の他、現在は迂回路もできているので、倉沢踏切を迂回するよう定期的に付近の飲食店にポケットティッシュを配布し、注意喚起をおこなっております。

――今後、この踏切が整備される或いは廃止されるなどの予定はありますか。

廃止計画については、倉沢踏切も道路であり、道路に関しては、各自治体が所管しており、当社からお答えできるものはありません。

※ ※ ※

 ちなみに、この日本一渡るのが難しい踏切と話題の倉沢踏切は、以前は近隣住民の生活道路として頻繁に使われていましたが、現在は迂回路もできており、使用される頻度も減少傾向となっています。

 そのため、この踏切としては珍しい構造が、今では踏切マニアや道路マニアの観光スポットと化しているようです。

 しかし交通量は減っているとはいえ、現在も地域の生活道路として使用されている踏み切りであるため、通る場合は付近の交通状況に十分注意してください。