昨今、アウトドアならびキャンプブームが続いており、キャンピングカー業界も販売台数を伸ばしているといいます。そのなかで、キャンピングトレーラーの人気が急速に伸びているようです。なぜ普通車でけん引するタイプのトレーラーの関心が高まっているのでしょうか。

キャンピングトレーラーとルーフテントが人気なワケ

 近年、アウトドアブームが続いているなか、さらに2020年前半からは日本でも猛威を振るっている新型コロナウイルスによる影響でキャンピングカーを求める人が増えているといいます。

 とくに、キャンピングカー市場のなかでも人気なのが、キャンピングトレーラーです。なぜけん引するトレーラータイプが人気なのでしょうか。

 日本経済には新型コロナ禍という逆風が吹いていますが、それを逆手に取っている市場があります。

 それはキャンプ業界です。密にならずにレジャーを楽しめるということで、ここ数年のキャンプブームにさらなる追い風が吹き、キャンプ場は多くの人で賑わっています。

 同時に、活況を呈しているのが、SUVとキャンピングカー市場です。SUVはキャンプに出かける足として、キャンピングカーは手軽にキャンプが楽しめるクルマとして、新型コロナ禍でも影響を受けずに販売台数を伸ばしているといいます。

 しかし、どちらも納期は通常時よりも時間がかかるようで、とくにキャンピングカーはコロナ禍に関係なく、納車1年待ちというのがスタンダードな世界。

 それでも、家族で楽しめるクルマとしてだけでなく、テレワークの仕事部屋として使おうという人もいるため、キャンピングカー販売店には2020年の1度目の緊急事態宣言のころから、客足がどんどん増えているといいます。

 とあるキャンピングカーの販売店スタッフは次のように話します。

「あまり大きな声でいえませんが、この1年間の契約件数は過去最高です。受注に対して生産がまったく追いつかない状態ですね」

 そんな状況下で、最近、アウトドアレジャー派から注目をされているのが「ルーフテント」と「キャンピングトレーラー」です。

 このふたつには、ある共通点があります。それは、“価格が比較的安価なこと”“納期が早いこと”、そして“いまの愛車がそのまま使えること”です。

 ルーフテントは、日本でも2019年あたりから火がつき、今ではヒット商品に。欧米で流行中の「オーバーランド」という旅のスタイルが日本にも入ったことから火が付き、オフロード4WDオーナーを中心に拡散中だといいます。

 そもそも欧米では、“キャンピングカーは高齢者が乗るもの”として若年層に人気がなく、多くの若者たちはルーフテントやキャンピングトレーラーで旅するケースが多いというのが実情です。

 ルーフテントは30万円から80万円程度で購入でき、愛車への装着も1時間もあれば可能です。

 またキャンピングカーのようにとめる場所を考える必要がなく、規制された場所以外であればどこでも寝られるというのが利点です。ただし現在は非常に品薄で、一部のモデルは欠品状態になっています。

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 なお、2020年12月にトヨタの北米法人は「TRDスポーツトレーラー」というルーフテントとキャンピングトレーラーを組み合わせたようなコンセプトモデルを公開しています。

 このコンセプトは、クルマで長距離移動しながら、行く先々でテントでの寝泊まりやアウトドアを楽しむ「オーバーランディング」という旅のスタイルを、より快適にする装備や機能を搭載しています。

 トレーラー部分には、4人用テントが備え付けられたベースキャリアを設置。さらに、タープを設営することで、快適なアウトドア空間を作ることが可能なものです。

重量750kg以下ならけん引免許は不要!? 手軽さの魅力に関心が集まった?

 もうひとつ、数年間徐々に需要を伸ばし続けているのが、キャンピングトレーラーです。

 キャピングトレーラーにはキャンピングカーとは違う魅力がいくつかあります。まず、在庫のある車両ならすぐに購入できることです。

 トレーラーの重量が750kg以下であればけん引免許がいらないため、登録さえ済めばすぐにでもひいて帰ることができます。

 さらに前述のように、キャンピングカーよりも安価なのが大きな魅力です。

 例えば、500万円から700万円台のキャブコン(小型トラックタイプ)と同等の居住空間と装備を持つキャンピングトレーラーは、300万円以下で購入できるものがほとんど。

 しかも、現在の愛車を活かせるので、駐車場さえ確保できれば生活スタイルを変える必要がありません。

 昨今では、駐車場サービスを実施しているキャンピングカー店も少なくないので、近所に駐車場が確保できなくても購入する人が多いといいます。

 また、キャンピングトレーラーが需要を伸ばしている理由は、ほかにもあるようです。RVランドの阿部和英社長は次のように話しています。

「まず、キャンピングトレーラーはエンジンがないため、メインテナンスを受ける必要がほぼありません。

 車検や税金もキャンピングカーに比べると格安です。そのうえ、値落ちが圧倒的に少ないんです。

 トレーラーもモデルチェンジはしますが、20年前のものと今のものを比較しても、装備に大差はありません。

 また、そもそも輸入台数が少ないため、市場では中古でもすぐに売れます。それゆえ、20年経っても高値を維持しています」

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 土地に余裕がある地域では、キャンピングトレーラーを子供部屋やゲストルームとして活用する人も少なくないようです。

 筆者(山崎友貴)が実際に会ったユーザーは、週末になると友人家族を招待し、トレーラーでBBQパーティを開いて楽しんでいるということでした。

 価格が比較的安価なことなから、昨今は若いファミリー層にも注目されているキャンピングトレーラー。

 残念ながら新型コロナ禍で輸入台数がさらに減っているとのこと。もし見つけたトレーラーを気に入ったら、即決したほうがいいかもしれません。