駐車場などのフェンスなどで見かける「免許証だけで借入OK」という消費者金融の看板。なぜ運転免許証だけでお金が借りられるのでしょうか。

運転免許証だけで本人確認が完了!なぜ身分証明として有効なのか秘密に迫る

 街中のさまざまな場所で見かける消費者金融の看板ですが、「運転免許証を提示するだけで借入可能」という宣伝文句があります。
 
 なぜ免許証だけで借入することができるのでしょうか。

 運転免許証は、氏名や住所、本籍などの個人情報が記載されており、身分証明書として公的な手続きでも本人確認書類として用いられています。

 そうしたなかで、消費者金融では免許証を提示するだけで借入が可能となっており、街中で目にするような消費者金融の広告には「免許証だけで借入OK」と書かれているものを目にします。

 ローンというと住宅ローンやマイカーローンのように担保が必要なイメージがありますが、なぜ消費者金融では運転免許証だけで借入できるのでしょうか。

 実は消費者金融が提供しているカードローンでは、ほとんどの場合で担保や保証人は必要なく、本人の信用のもとにお金を借りることが可能です。

 そのため、申込したのが本人であるという証明が必要となり、犯罪防止の観点からも本人確認書類の提出が求められます。

「犯罪による収益の移転防止に関する法律」を見ても、第4条にて貸金業者は氏名、住居、生年月日といった本人特定事項を確認することが義務付けられています。

 運転免許証だけで身分証明ができるのは、普通自動車運転免許が国家資格であるため、公的な身分証明書であり、顔写真と現住所を確認する書類として信頼性が高いとされているからです。

 総務省の「行政手続等における本人確認に関する調査」のなかでも、交付申請者が本人であることを確認するため市町村長が適当と認める証書として運転免許証が含まれています。

 運転免許証は、本名がフルネームで書かれており、生年月日・住所も記載されているため、本人確認書類としての要件を満たしていることから、消費者金融に提出する本人確認書類として適しているほか、加えて顔写真も記載されていることで、追加での提出書類も必要ありません。

 健康保険証などの場合だと、消費者金融に申し込む際に追加書類の提出が求められることもあります。

 一方で、運転免許証だけでは借入ができないケースもあります。

 それは「利用限度額が50万円を超える場合」あるいは「利用限度額と他社の借入の総額が100万円を超える場合」です。

 貸金業法の第13条によれば、「源泉徴収票(中略)その他の当該個人顧客の収入又は収益その他の資力を明らかにする事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録として内閣府令で定めるものの提出又は提供を受けなければならない」と、定められています。

 つまり、運転免許証に加えて源泉徴収票や給与明細、青色申告書など、「収入を証明する書類」の提出が必要になります。

 そのため、運転免許証だけで審査を受けるのであれば、利用限度額50万円以下または利用限度額と他社借入額の総額が100万円以下になるようにすることが必須といえます。

消費者金融の担当者やファイナンシャルプランナーに聞く! お金の話

 では、消費者金融の現場で働いている人は、免許証だけでお金を借りるメリットをどう感じているのでしょうか。

 ある消費者金融の担当者は次のように説明しています。

「運転免許証は公的な身分証明書であり、顔写真もついています。金額が大きすぎない限り、それ1枚あれば本人確認が可能です。

 運転免許証であれば誰でも財布などに入れて持ち運んでいますから、急にお金が必要になって申込されるような場合でもスムーズに提出できます」

 また、ファイナンシャルプランナーは次のように話します。

「消費者金融を利用する場合、おすすめの本人確認書類はやはり運転免許証です。

 ある大手消費者金融ではスマホアプリから申込する際、運転免許証をスマホのカメラで読み込むことで本人情報の入力を短縮することができます。

 ただし、運転免許証を使う際の注意点もあります。引越しをした直後などで住所が一致していないと利用できない点です。

 そのため、住所が変更になる際は速やかに最寄りの運転免許センターか警察書で『記載事項変更の手続き』が必要になります。

 手続きによってデータベース上の住所が変わり、運転免許証の裏面に新しい住所が書き足されます」

※ ※ ※

 運転免許証は公的な身分証明書として利用できるほか、さまざまな場所で用いられています。

 なお、身分証明書が手元にないとき、家族や有人の免許証を借りてカードローンに申込すると犯罪にあたります。絶対に他人の運転免許証は使わないようにしましょう。