日本の道路上には、車線内に矢印が標示されています。その矢印にも実線と破線という種類がありますが、それぞれにはどのような意味があるのでしょうか。

実は2パターン!? 実線と破線でまったく異なる「矢印」の違いとは?

 交差点の手前の道路上に標示されている進行方向を表す矢印ですが、実は実線と破線の2パターンが存在します。

 異なる矢印には、どのような意味があるのでしょうか。

 道路を走行していると、「一時停止」や「駐停車禁止」、「最高速度」など、運転者が気をつけるべき標識や標示はさまざまな場所に設置されています。

 標識や標示は、運転者が安心・安全に道路を走行するために、重要な存在であるといえます。

 そんな標識や標示のなかでも、交差点手前の路面に標示された道路上の「矢印マーク」を目にする人も多いのではないでしょうか。

 この矢印は、「進行方向別通行区分」という正式名称を持っています。

 進行方向別通行区分は、矢印の指す方向以外への進行を規制する役割があり、クルマを運転する際には十分に注意しておきたい標示です。

 そんな重要な役割を持つ矢印ですが、実線ではなく破線のパターンも存在しています。

 破線の矢印は「予告標示」といい、運転者が直進した先にどの方向の進行方向別交通区分があるかを示しています。

 予告標示について、警察署の担当者は下記のように話しています。

「予告標示は、進路の先に車線の分岐があることを示す役目も持っています。

 急な車線変更は後続車との事故につながる可能性が高くあります。予告標示があった際は、早めに合図を出して、余裕を持って車線変更をしてください」

※ ※ ※

 予告標示を単なる予告として捉えるのではなく、スムーズに進行するための標示として、うまく活用していくと良いでしょう。

 とくに車線や交通量の多い道路では、予告標示に従うことも、進行方向別通行区分を守るのと同様に重要であるといえます。

矢印に従わないと道路交通法違反?

 2車線以上の交差点に差し掛かると、向かいたい方向へ車線変更をする必要がありますが、予告標示があることで、早い段階で自分の進むべき車線がわかります。

 しかし、予告標示があっても、交通量が多いとスムーズに車線変更ができず、自分の進みたい車線へ移動することができない可能性もあります。

 本来直進すべき交差点で、右折の車線にいる場合、そのまま直進しても良いのか迷う人もいるでしょう。

 また、状況によっては周りにクルマがおらず、進行方向別通行区分を気にしなくても良いと考える人もいる可能性があります。

 しかし、周りの交通量などにかかわらず、進行方向別通行区分以外の方向に進むことは規制されています。

 進行方向別通行区分は、「路面標示」のなかの「規制標示」に分類され、示されている進行方向以外に進むことは、緊急車両通過時や工事による車線規制、原付の二段階右折時を除いて基本的にできません。

 規制標示は、事故を未然に防ぐため、交通の流れを規制するために設置されており、進行方向別通行区分以外には、「最高速度」や「停止禁止」などの標示があります。

 前出の警察署の担当者は、進行方向別通行区分を守る必要があることについて、次のように話しています。

「もし、自分の進みたい方向ではない車線にいたとしても、無理な車線変更をおこなうことはしないでください。

 間違えてしまった場合は、そのまま進行方向別通行区分の向きに沿って走行し、安全な場所で一度停車して道を確認するようにしてください」

※ ※ ※

 予告標示を意識して走行することで、交差点に差し掛かった際に焦って車線変更をする可能性も低くなり、事故の危険を回避することにつながります。

 自分の希望する進行方向の車線にいない場合でも、無理な車線変更をせず、落ち着いて行動すると良いでしょう。

 運転者がスムーズかつ安全に走行するために、予告標示を意識し、進行方向別通行区分をしっかりと守ることが重要です。