日産のコンパクトカー「ノート」の上級モデルとして「ノートオーラ」が2021年秋に発売されます。標準のノートよりもプレミアムな新型ノートオーラですが、両車は一体どのような違いがあるのでしょうか。

日産のフラッグシップ「アリア」のデザインを注入したプレミアムコンパクト

 日産のコンパクトカー「ノート」が2020年12月にフルモデルチェンジして3代目が登場しましたが、遅れること約半年となる2021年6月15日、上級モデルの「ノートオーラ」を追加設定することが発表されました。

 発売は2021年秋頃を予定している新型ノートオーラですが、標準仕様のノートとはどのような違いがあるのでしょうか。

 新型ノートオーラはノートの基本設計を踏襲していますが、より大型の「Vモーショングリル」を装着。SUVタイプのEVとして予約が開始された新型「アリア」と同様のデザインコンセプトを採用しました。

 新型ノートオーラはノートより全幅を40mm拡大。1735mmと3ナンバーサイズとなったことで、ノートよりも自由度のあるデザインが可能になったといいます。

 ノートと新型ノートオーラのデザインの違いはいくつかあり、ノートのグリルパターンはメッシュ状、新型ノートオーラはひし形を採用。このひし形は大きさと角度を少しずつ変え、光の陰影によってさまざまな表情を見せています

 また、ヘッドライト部分のデザインも異なり、新型ノートオーラは超薄型のアダプティブLEDヘッドライトを全車標準装備(ノートではオプション)。

 加えて、Vモーショングリルに沿うように配された新型ノートオーラのシグネチャーLEDポジションランプは、アクセントランプとシーケンシャルターンランプの機能を併せ持ち、プレミアムな表情を演出しました。

 なお、日産がシーケンシャルターンランプを採用するのは「230型セドリック/グロリア 2ドアハードトップ」(1971年4月)以来、50年ぶりとなるようです(日産 広報部調べ)。

 また、ノートオーラはグロスブラックのバンパーを装着するなど、プレミアムな仕立てが特徴的です。

 リアのデザインでもノートと新型ノートオーラには違いがあり、フロントと同じくノートオーラはアリアと共通のデザインテーマで構成されています。

 リアコンビランプは、ボディの端から端まで一文字に光る「ライティングブレード」と呼ばれるデザインを採用し、テールランプ、ストップランプ、ターンランプ、バックランプなどすべての灯体がLED化されました。

 また、リアバンパーはノートは樹脂製ですが、新型ノートオーラはボディ同色となります。

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 タイヤサイズの違いとして、ノートは16インチ、新型ノートオーラは17インチを標準装備します。

 アルミホイールのデザインも異なり、ノートはダークカラーのフルホイールカバー(Xグレード)が備わりますが、新型ノートオーラは、デザイン性と空力性能、軽量化などの機能性を両立した切削加工の上に樹脂パーツで加飾を施したアルミホイールを全車標準採用しました。

搭載するe-POWERは同じでもチューニングが異なる2台

 インテリアの基本デザインはノートと新型ノートオーラで共通ですが、質感などで差別化が図られています。

 ノートは、合皮などを使用したシンプルかつ落ち着いた雰囲気のブラック内装に、トリコットまたは本革シート(オプション)を備えました。

 一方の新型ノートオーラは木目調フィニッシャーやツイード調織物を採用した優しい触感と暖かみのある内装とするとともに、シフト回りに配されたダイレクトイルミネーションが上質な室内空間を演出。

 さらに、シートの素材にこだわり、ツイード調織物と合皮のコンビシート、クッション材を多用。「シーマ」や「スカイライン」といった高級車に採用される、30mmのソフト層を内蔵した構造とし、上質な座り心地と長時間の快適性を備えています。

 また、「レザーエディション」では、身体が滑るのを防ぐキルティングラインを施した上質な本革シートを設定しました。

 メーターまわりにも違いが見られ、ノートは7インチのメーターを搭載するのに対し、新型ノートオーラは12.3インチのフル液晶メーターを搭載。インパネ中央に配しされた9インチディスプレイと一枚につながるようなデザインで、先進感やドライビングのしやすさをサポートする機能性を兼ね備えました。

 加えて新型ノートオーラはドライブ中の快適性にこだわり、ルーフやドア、フロントドアのガラスまで遮音対策を施して高い静粛性を実現。

 さらに上質な室内空間を実現するためBOSEと共同開発した「BOSE パーソナルプラスサウンドシステム」を搭載しました(メーカーオプション)。

 運転席および助手席のヘッドレストとAピラー、ドアパネルにスピーカー内蔵し、BOSE独自のプレミアムなサウンドを体感することができます。

 パワートレインは、ノート・新型ノートオーラともに力強い加速や、滑らかさと静粛性が向上した第2世代の「e-POWER」を搭載。1.2リッターエンジンを発電機として使い、そこで得た電気でモーターを駆動するシリーズハイブリッド方式です。

 新型ノートオーラではe-POWERシステムに専用チューニングを施し、よりパワフルな走行性能を可能にしました。

 ノートの最高出力85kW/最大トルク280Nmに比べて、新型ノートオーラは最高出力100kW/最大トルク300Nmとパワーアップ。

 アクセルを踏んだ瞬間からスムーズかつ力強い加速でひとクラス上の走り実現し、高速道路での加速や追い越しもゆとりをもっておこなうことができます。

 さらに、全車速域で4輪すべてを強力なモーターで駆動・制御する次世代電動4輪駆動システム「e-POWER 4WD」は、さまざまな路面状態でも新次元の走りを可能にしました。

 両車の価格の違いはどうでしょうか。

 ノートの価格(消費税込、以下同様)は2WDが202万9500円から218万6800円、4WDが228万8000円から244万5300円万円。

 新型ノートオーラの価格は、2WDが261万300円から269万9400円、4WDが286万8800円から295万7900円です。

 ノートの売れ筋「X 2WD」(218万6800円)と新型ノートオーラ「G 2WD」(261万300円)を比べると価格差は42万3500円となります。

 新型ノートオーラには、ノート Xではオプションとなる「アダプティブLEDヘッドライトシステム」「インテリジェント アラウンドビューモニター」や「インテリジェント ルームミラー」「本革巻ステアリング」などが標準設定されているので、それを加味すると価格差はより小さくなるといえるでしょう。

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 日産の新たなフラッグシップとなる新型アリアの小型版ともいえる新型ノートオーラは、プレミアムコンパクトを目指し、ノートの質感や走りをより一層引き上げました。

 ライバル車にはない高級コンパクトカーという独自路線は、大きなクルマからダウンサイズしたいけど質感は維持したいと考えるユーザーの受け皿としての需要も期待できそうです。