北米トヨタは、毎年開催される世界最大級のカスタムイベント「SEMAショー」にさまざまなカスタムカーを出展しています。なかでも、2014年に登場したトヨタ「カムリ」は究極の1台といえる存在でした。

最高出力850馬力の爆速カムリとは

 トヨタ「カムリ」といえば、スポーティなエクステリアかつFF仕様が特徴のミドルセダンです。
 
 現行カムリは、2017年に登場した10代目となりますが、かつて北米トヨタは9代目カムリをベースとしたモンスターマシンを開発しましたが、どのようなモデルなのでしょうか。

 北米トヨタは、世界最大級のカスタムイベント「SEMAショー2014」に向けて9代目モデル(XSEグレード/2015年モデル)をベースに「カムリドラッグスター」を開発しました。

 このカムリドラッグスターは、見た目こそ従来の姿と大きな変化はありませんが、その中身はわずか11週間で完成したモンスターマシンだったのです。

 エクステリアは、9代目カムリのスタイリッシュなデザインをそのままに中身をフルフレームのシャシで構成しています。

 インテリアは、機能的な純正ドアはそのままにカスタムメイドのなど、細部に至るまでこだわりとクラフトマンシップが感じられます。

 ドラッグレースを意識したこのカムリドラッグスターには、トヨタが北米市場などで販売するピックアップトラック「タンドラ」の5.7リッターV型8気筒エンジンとトランスミッションを搭載。

 さらに、エンジンにはTRD製のスーパーチャージャーや、ニトロシステムが搭載されたことで、最高出力850馬力を発揮します。

 足回りでは、335/30R18という強力なドラッグレース用タイヤを装着し、1/4マイル(約402m)を9.80秒で走破するパフォーマンスを発揮。

 カムリドラッグスターについて、当時のモータースポーツ ナショナルマネージャー・スティーブ・アペルバウム氏は次のように述べていました。

「これまでSEMAで発表してきたなかで、もっとも過激な作品です。ノーマルのカムリが本格的なレースカーに変身する様子は、五感を揺さぶります。

 モータースポーツ・テクニカル・センターのチャック・ウェイド氏とチームは、このプロジェクトのビジョンを実現するために、実に素晴らしい仕事をしました」

 これに対してウェイド氏は、「このカムリは、究極のスリーパーです。驚くべき要素を備えていますし、どんなクルマにも勝るポテンシャルを持っています」と語っています。

 なお、SEMA2014では、「スリーパーカムリ」と名付けられて展示されており、ドラッグレースの用語でスリーパーとは見た目は何の変哲もないけども競争相手を圧倒する手段を持ったクルマのことを指しています。

 究極のモンスターマシンともいえるカムリは、まさに米国ならではのカスタムカーといえそうです。