2021年9月14日に発売されたトヨタ新型「カローラクロス」は、同日からモデリスタパーツも販売されています。一方で先行してタイ仕様にもモデリスタパーツが存在しますが、どのような違いがあるのでしょうか。

タイで新型カローラクロスのモデリスタ仕様が登場!

 日本で発売されたばかりのトヨタ新型「カローラクロス」ですが、先行してタイでは2020年7月から発売されています。
 
 そのタイ仕様に250台限定で特別仕様車「カローラクロス モデリスタ」が設定されましたが、日本のモデリスタパーツとは、どのような違いがあるのでしょうか。

 カローラクロスがタイ市場に投入されてから約1年が経っていますが、累計販売台数は2万2250台を突破するなど同市場で人気のSUVに成長しているといいます。

 タイ仕様のカローラクロスは、全長4460mm×全幅1825mm×全高1620mmとなり、パワートレインは1.8リッターエンジンを搭載するガソリン車と、モーターを組み合わせたハイブリッド車の2種類をラインナップ。

 そうしたなかで、2021年9月6日にタイ市場ではカローラクロス モデリスタが発表され、ハイブリッド車のみに設定されています。

 カスタマイズ部分は、タイ仕様をベースに「フロントスポイラー」「サイドスポイラー」「リアスポイラー」「18インチアルミホイール」を装着することで、標準車とは異なる世界観を演出。

 デザインのコンセプトは、「Advanced Sporty Style」としていますが、このSportyは、レーシングを意味するSportsではなく、スタイリッシュを意味するSportyだといいます。

 フロントスポイラーは、モデリスタのデザインアイコンである「フローティングブレードデザイン」を採用し、ワイド感を強調しつつも、先進的かつ都会的でスタイリッシュなデザインを目指しました。

 タイ仕様のモデリスタパーツについて、同ブランドを展開するTCD ASIAの担当者は次のように話しています。

「標準車との代わり映えと低重心感を実現するためには、ボリューム感のあるエアロパーツが必要です。

 しかし、それだけでは重々しい古典的な印象になってしまうため、シルバーアクセントでのスピード感、ブラックアウト面積の比率、複雑なキャラクターラインなどによって、軽快でスタイリッシュに見える工夫を施しています。

 また、ハイブリッド車のみにモデリスタが設定される背景として、モデリスタの都会的、先進的なブランドイメージから、今回はあえてハイブリッド車専用として発売を開始しております。

 今後はタイ国内のご要望をリサーチし、検討を進めます」

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 これまで、モデリスタブランドは基本的には日本市場がメインでしたが、タイでモデリスタブランドを展開する際にはどのような懸念点があったのでしょうか。前出の担当者は次のように話しています。 

「モデリスタブランドは、日本で生まれたブランドです。現地のニーズに合わせたデザインに変化させることも重要だと考えておりますが、今回は、“日本のモデリスタデザインを踏襲”して、タイ国内でリリースさせていただきました。

 今回のデザインコンセプトを『タイ国内のお客さまにも受け入れてもらえるのか?』、『日本のモデリスタデザインがアジアでも評価いただけるのか?』など、我々も期待を込めて、今回の商品をタイ国内へリリースいたしました」

タイと日本でどのような違いがあるのか?

 2021年9月14日に発売された新型カローラクロス(日本仕様)は、前述のタイ仕様や北米仕様と、フロントデザインが異なっています。

 この理由について、新型カローラクロスのチーフエンジニア・上田泰史氏は次のように話しています。

「タイと日本では、市場の志向が異なります。タイなどではタフさが重視されていたこともありデザインのコンセプトは『アーバンタフネス』でしたが、日本ではたくましさだけでなく、洗練さなど重視して『アーバアクティブ』としたため、デザインが異なります。

 また、グローバルのカローラクロスはトヨタエンブレムを付けていますが、日本ではカローラシリーズを表す『C(花冠)』を採用しており、理由は、カローラの伝統や歴史を大切にしている部分がありますので、日本仕様では花冠の『Cマーク』を付けました」

 このような標準車の違いもありますが、モデリスタパーツの展開もタイと日本では異なっています。

 日本のモデリスタパーツとしては、フロントスポイラー、サイドスカート、カラードフェンダーなどから構成される「モデリスタエアロパーツ」。

 それと、フロントやリアなどのメッキガーニッシュで構成される「クールシャインキット」がラインナップされています。

 日本のモデリスタパーツでは、ボディ色を基調としたエアロパーツとカラードフェンダーで上級感を出しつつ、クローム加飾のガーニッシュをバランス良くちりばめプレミアム感を強調したデザインが特徴です。

 タイと日本の違いについて、前出のTCD ASIAの担当者は次のように話しています。

「日本とタイのデザインを同時に検討し、デザインイメージにズレが生じないように日本とタイのデザイナーが常に交流しながら、企画、デザインを進行しています。

 また、現在モデリスタはグローバルブランディングをおこなっており、日本のみならずグローバル視点で開発をおこなっています。

 今回は前後のバンパー/ランプ類など、ベース車両のデザインが異なるため日本仕様とタイ仕様、それぞれに専用のデザインをおこないました。(ホイールは共通のデザインとしました)

 ただし、細かな部分で素材などのディティールは各国のニーズや法規、環境に合わせて変更しています。

 今回のケースだと『タイ仕様:クローム加飾ではなくシルバーアクセントやブラックアウトで、スポーティな表現』、『日本仕様:スポイラー以外のアイテムにもクローム加飾をちりばめ、プレミアムな表現』となっています」

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 文化や趣向は国や地域によって異なりますが、クルマのカスタマイズにおいては国産スポーツカーのエアロカスタマイズが海外で流行るように、クルマに興味を持つユーザーの「カッコいい!」という感覚は共通するものがあるのかもしれません。