競合ひしめくコンパクトSUV市場にトヨタ新型「カローラクロス」が新たに参入しました。ライバル車となるホンダ「ヴェゼル」や日産「キックス」、さらにトヨタ「ヤリスクロス」と比べて、外観デザインにはどのような特徴があるのでしょうか。

日本専用デザインが採用された新型カローラクロス

 トヨタ「カローラシリーズ」に新たに参入した新型「カローラクロス」は、2021年9月14日に公式に発売されました。

 国内のコンパクトSUV市場では、ライバル車としてホンダ「ヴェゼル」や日産「キックス」といったモデルが存在しますが、それぞれの外観デザインにはどのような特徴があるのでしょうか。

 新型カローラクロスは、現行となる12代目カローラシリーズと同じTNGAプラットフォーム(GA-C)を採用。ボディサイズは全長4490mm×全幅1825mm×全高1620mmとなり、CセグメントSUVです。

 一方、ヴェゼルは、全長4330mm×全幅1790mm×全高1580mm-1590mm、キックスは全長4290mm×全幅1760mm×全高1610mmとなり、どちらもBセグメントSUVに分類されます。

 日本で発売された新型カローラクロスの外観は、先行販売しているタイや北米仕様とは異なる独自のデザインとなりました。

 新型カローラクロスは「アーバン・アクティブ」をデザインコンセプトに、SUVらしいダイナミックな外観に仕上げています。

 とくに海外仕様と異なるのが、フロントのデザインです。

 ヘッドライトが、海外仕様では上部にデイライトが配置されているのに対し、国内仕様は、上からシーケンシャルウィンカーランプ、デイライト、Bi-beam LEDヘッドライトという配置となっています。ちなみに海外仕様にシーケンシャルウインカーは装備されません。

 さらに、もっとも大きく異なるのがフロントグリルの形状です。

 海外仕様では、大きくヘッドライトで挟むように開いたラジエーターグリルが特徴ですが、国内仕様は、ほかのカローラシリーズと同じように、ヘッドライトの間に薄く開いたグリルを配置し、その下に大きなラジエーターグリルが配置されています。

 また、海外仕様はグリル中央にトヨタのエンブレムが装着されるのに対し、国内仕様は「C」をモチーフにしたカローラシリーズのエンブレムとなるところも特徴です。

 リア周りは、バンパー形状やバンパー下部の未塗装樹脂のデザイン、そのなかに配置されたリフレクターのデザインが海外仕様とは異なっており、国内仕様のほうが力強いワイド感あふれるデザインに仕上がっていて、都会的な雰囲気も感じられるといえます。

 新型カローラクロスの外観デザインについて、トヨタの販売店の営業スタッフは以下のように話します。

「デザインは、公式に発表されるまではタイなどで販売されている海外仕様と同じという認識がありましたが、実際には日本仕様はまったく別物になり、海外仕様と比べるとややスッキリしているという印象です。

 カローラクロスが公式に発表になってから多くのお客さまからお問い合わせをいただいています」

 一方のヴェゼルは2021年4月にフルモデルチェンジし、現行モデルは2代目です。

外観はクーペライクなプロポーションを際立たせながらも、全席で爽快な視界を提供するための「スリーク&ロングキャビン」を採用。

 先代モデルよりヘッドランプがよりシャープな形状となり、大型グリルにかわってボディ同色のルーバーグリルを装着するなど、新たな表情を生み出しています。

 リアのデザインは横一文字に光るリアコンビネーションランプを採用。最近のトレンドを取り入れ洗練されたスタイルです。

 ホンダの販売店の営業スタッフは、カローラクロスとヴェゼルの違いについて以下のように話します。

「ヴェゼルはカローラクロスと同じコンパクトSUVですが、外観のデザインに関しては大きく違うといえます。

 カローラクロスはどちらかというとワイルドで悪路走破性の高いクロスカントリー向けという印象ですが、ヴェゼルはより都会にマッチしたデザインとなっているので、デザイン性の部分でヴェゼルを選ぶ人が多いです」

 また、日産のコンパクトSUVであるキックスは、2020年6月に発売されました。

 外観は、精悍な「ダブルVモーショングリル」や特徴的な「フローティングルーフ」で、力強さとスタイリッシュさを表現。

 躍動感のある先進的なLEDヘッドランプにすることで、存在感を放つデザインとしました。

 日産の販売店の営業スタッフにカローラクロスとキックスについて聞いてみたところ、「キックスのほうがひと回り小さいサイズ感になっているのでそこが異なる点かと思います」と話しています。

トヨタ内でライバルとなる新型カローラクロスとヤリスクロスは何が違う?

 トヨタのコンパクトSUVには、コンパクトカー「ヤリス」シリーズの「ヤリスクロス」があります。

 トヨタ内のライバルとして比較対象となることが予想されますが、新型カローラクロスとヤリスクロスにはどのような違いがあるのでしょうか。

 ヤリスクロスのボディサイズは、全長4180mm×全幅1765mm×全高1560mmとなっており、TNGAプラットフォーム(GA-B)を採用したカローラクロスよりもひと回り小さいサイズです。

 また、フロントデザインについてもカローラクロスはヘッドライトに鋭さを強調し大きく開いたグリルで精悍さを出しているデザインに対し、ヤリスクロスは立体的構造による精悍さを表現しているのが特徴です。

 サイドビューはどちらもSUVらしく、アンダーの一部とフェンダーアーチに樹脂製のパーツを採用。力強いスタイルを印象付けています。

 ボディカラーについては、ヤリスクロスはモノトーン8色、ツートーン7色の計15色が用意されており、カローラクロスのモノトーン8色に比べると、ヤリスクロスのほうがさまざまなカラーバリエーションが選べます。

 ただし、カローラクロスにパノラマビューのオプションを装着すると、ルーフとボディの色が違うことからツートーンのようなデザインにすることも可能です。

 前述とは別のトヨタ販売店の営業スタッフに、カローラクロスとヤリスクロスについての違いを聞いたところ以下のように説明しています。

「ヤリスクロスと比べると、カローラクロスはひと回り大きいサイズとなっています。

 また、カローラクロスは鋭さを持ち合わせたスタイリッシュなデザインとなっていますが、それに比べるとヤリスクロスは丸みを帯びているデザインとなっているので、こういったところも異なる点かと思います。

 サイズが違うのでそれぞれ、用途によって使い方が異なってくるかと思います。

 ヤリスクロスは非常に人気のモデルでしたが、カローラクロスの発表を受けて多くのお客さまからのお問い合わせをいただいています」

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 カローラシリーズにSUVが加わったことで、トヨタが販売するSUVはホームページ上で10車種を数えます。

 全長4mを切る小型の「ライズ」から、大型の「ランドクルーザー」「ハイラックス」まで多種多様なモデルが展開されており、ユーザーが使い方やライフスタイルに合わせて選べるのも特徴です。

 これはかつて、セダンが全盛だったころと似ているともいえます。

 トヨタの販売店に行けば、自分の生活スタイルに合ったセダンが探せたように、現代ではサイズ、デザインから自分好みのSUVを選べるようになったといえるでしょう。