2022年1月7日に日本初公開されたホンダ新型「ステップワゴン」ですが、従来モデルのオーナーに、新型モデルのデザインや装備など気になるポイントを聞いてみました。

シンプル&スクエアに原点回帰したホンダ新型「ステップワゴン」

 トヨタの売れ筋ミニバン「ノア/ヴォクシー(ノアヴォク)」の新型モデルが2022年1月13日に発表・発売され、ホンダも新型「ステップワゴン」の全貌を同月7日に公開し(スペックや価格は未発表)、2022年はミドルサイズミニバンが激戦になりそうです。

 これまで以上に“オラオラ顔”になったと評判の新型ノアヴォクに対し、新型ステップワゴンは大ヒットした初代、2代目に通じるものがあり、一部では「原点回帰か?」といわれて話題になっています。

 そこで今回は、従来モデルのステップワゴンに乗り続けているオーナーに、新型についてどう思うかを聞いてみました。

 現時点(2022年1月時点)では、内外装のデザインや装備類などについて公開されているものの、価格などのスペックは未発表です。

 そんな新型ステップワゴン最大の特徴は、何といってもエクステリア。ライバルに負けじと、世代を重ねるごとに派手なフロントマスクを採用していきましたが、6代目となる新型ステップワゴンは水平基調のシンプル&スクエアなフォルムへと変更されています。

 また現行ではファミリー向けの標準ボディとエアロ仕様の「スパーダ」がありますが、新型は「エアー」と「スパーダ」を設定。

 さらに、上級版の「スパーダ プレミアムライン」がラインナップに加わりますが、これは2021年12月に生産終了した「オデッセイ」をカバーする、高級感をプラスしたグレードという位置づけのようです。

 未発表ではあるものの、プラットフォームは先代と同じ、ホイールベースも2890mmから変更がない様子。全長は4760mm前後、全幅は1750mm前後と、3ナンバーボディになりそうです。

 パワーユニットのスペックは未発表ですが、ガソリン車とハイブリッド車(e:HEV)が用意されることになります。

 また、5代目(現行モデル)の目玉装備として搭載された、横開き式のサブドアを組み込んだテールゲート「わくわくゲート」は廃止され、新型ステップワゴン(スパーダ)には任意の位置に開ける「パワーテールゲート」が装備されました。

 一方、もうひとつの人気機能「マジックシート」は継続採用。3列目シートを床下にすっぽりと収納できるマジックシートにより、2列目シートをスライドさせてリムジン感覚を楽しむこともできそうです。

 ちなみに、新型ステップワゴンの2列目シートは前後にスライドするだけでなく、左右にもスライド機能を追加。

 分離してキャプテンシートとして、または寄せてベンチシート感覚にも使え、しかも内側に寄せると865mmも前後にロングスライド(分離状態では610mm)できるようになる機能が盛り込まれました。

 なお、スパーダの2列目キャプテンシートにはオットマンも備わります。

ステップワゴン好きの目に新型はどう映る?

 3代目ステップワゴンのオーナーであるTさん(40代・男性)に、新型ステップワゴンの感想を聞いてみました。

 もともとは2代目までのスクエアなデザインが好きだったものの、両側スライドドアの利便性に惹かれて3代目を購入したというTさん。新型ステップワゴンはまさにこの条件を満たしていることもあり、かなり気になっているそうです。

「新型ステップワゴンは初代や2代目の面影を感じさせるスクエアなラインですね。かつて販売されていた軽ハイトワゴンの『That’s(ザッツ)』にも似ているような印象を受けました。

 しかもボディの下回りにボリュームがあって、キャビンの広さだけを強調したミニバン感が薄いのも良いです。

 現在はスパーダのほうが人気みたいですが、これならシンプルな『エアー』のほうが格好良いと思いました」

 まだスペック自体は公表されていませんが、3ナンバーボディになったとしても全体のフォルムのバランスはかなり良さそうです。

 フロントバンパーの形状や、スクエアながら角に丸みを持たせたラインなどは、2000年代のホンダっぽさも感じさせます。

 現在のホンダはシンプル+クリーンなラインのデザインが主流になってきていますが、直接のライバルである新型ノアヴォクがさらに派手な顔になったことを踏まえると、新型ステップワゴンが地味な印象になってしまいそうなのが心配だとTさんはいいます。

「トヨタ『アルファード』があれだけ売れていることを考えると、ミニバンユーザーは迫力のある顔が好きな人が多いんでしょう。この流れに乗るべく誕生したのがステップワゴン スパーダですし。

 ただ、トヨタの派手顔が苦手な人向けの選択肢としては、クリーンな印象の新型ステップワゴンはアリかもしれません」(3代目ステップワゴンオーナー Tさん)

 そんなシンプル路線の新型ステップワゴンですが、価格の上昇が心配だとTさんはいいます。

「初代ステップワゴンが売れた理由のひとつとして、ワンボックスワゴンを持たないホンダが既存の乗用車に使用されていた主要部品を用いて作ったことで安価だったことも非常に大きかったんです。

 それが代を重ねるごとに装備が増えて車両価格も上昇し、スパーダとなればコミコミ350万円前後はかかるでしょうし、とても気軽に乗り換えられる金額ではなくなりました」(3代目ステップワゴンオーナー Tさん)

 そこでTさんは、装備を簡素化した商用バンのようなモデルの登場を望んでいるといいます。

「趣味の道具を運ぶのにトヨタ『ハイエース』や日産『キャラバン』がありますが、新型ステップワゴンにスチールホイールを装着し、装備もソコソコの廉価グレードがあれば、新型ノアヴォクに十分対抗できると思います」(3代目ステップワゴンオーナー Tさん)

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 ステップワゴンはファミリー色が強いモデルですが、その一方で趣味向け的なイメージを抱く人も一定数存在しています。

 Tさんのように、ステップワゴンが好きだからこそ、安易に高級路線に行って欲しくないと考えているユーザーも多いそうです。

 快適で装備が充実したグレードも良いのですが、安価で手が届く「レスオプション」的なモデルを自分好みにカスタムするというのも、予想以上に人気が出そうな気もします。