雪や風に強いことが特長の「薄型フラット信号機」ですが、全国各地で降雪が見られた2022年1月6日に、多くのユーザーから「信号機が見えない!」との声がSNSに投稿されました。信号機が見えないとは、一体どのような状況なのでしょうか。

雪で真っ白の信号機が全国各地に!色も矢印も不明で超危険!

 雪や風に強いことが特徴とされる「薄型フラット信号機」ですが、全国各地で降雪が見られた2022年1月6日、多くのユーザーから「信号機が見えない!」との声がSNSに投稿されました。
 
 雪に強いはずの薄型信号機が見えなくなる事象とは、一体どのような状況なのでしょうか。

 道路を利用するすべての人の指標となる信号機。青・黄・赤の色の意味は、誰もが知っている重要な交通ルールのひとつです。

 かつての信号機は、大きくてゴツゴツとしたシルエットでしたが、近年では薄型でスリムな信号機が多く見られるようになりました。

 実はこの薄型信号機は、薄型・LED・小型の3つの要素を備えており、見た目がスリムなだけでなく、強風や積雪などの負担を受けにくい設計となっています。

 とくに、薄型信号機のなかでも、レンズのうえに“ひさし”がついていない「フラット型灯器」は、豪雪地における積雪・着雪対策用の信号機として開発されました。

 このような、薄型かつフラットな信号機を製造しているのは、信号機の開発・製造を担っているコイト電工です。

 2017年4月、大阪市鶴見区にはじめて整備したのを皮切りに、現在では全国各地へ薄型フラット信号機を普及させています。

 薄型フラット信号機は、前述した強風や積雪はもちろん、いままでの信号機にあった「西日で色が見えにくい」「輸送コストが高い」「広い保管スペースが必要」といった問題を一挙に解決できる信号機です。

 そんな薄型フラット信号機に対して、SNSでは「雪で信号機の色が見えない!」といった旨の投稿が話題になっています。

 雪に強いはずの薄型フラット信号機ですが、なぜ雪で見えないという状況になっているのでしょうか。
 
 複数投稿あるうち、現在話題となっているのが「楠木昴流_official 自動車色鉛筆絵師(@1stSubaru)」さんの投稿です。

 この投稿は、1.3万件もリツイートされ、多くのコメントも寄せられています。

 内容を見てみると、「フラット型よ…お前は雪に勝てるLED灯器じゃなかったのかい?」との文章とともに、レンズが真っ白になった薄型フラット信号機の写真が添付されています。

 信号機の横に設置されている標識なども白くなっており、すべて雪で覆い尽くされてしまっています。

 もちろん、信号機が何色になっているかも確認できず、そもそも青・黄・赤の色すら視認できません。

 この内容を投稿した楠木昴流_official 自動車色鉛筆絵師さんは、「当時、周囲にクルマが少なかったので混乱などはさほど見られなかった」と話しますが、もし交通量が多い道路であれば、大きな混乱を招くことが予想されます。

 では、雪に強いはずの薄型フラット信号機ですが、今回のような雪で信号機が見えない事態に陥る可能性は日頃からあるのでしょうか。

 コイト電工の担当者は、薄型フラット信号機について次のように説明しています。

「気温や天気変化、風の強さなど、気象条件が厳しい場合には、雪が張り付く現象が発生すると考えています」

 このように、横殴りの吹雪などに対しては薄型フラット信号機が万能ではないことがうかがえます。

 また、従来の信号機と異なり、薄型フラット信号機を含む最近の信号機にはLEDが用いられていますが、LEDは従来の白熱式電球に比べて排熱が少ないため、レンズに付着した雪が溶けにくいことも考えられます。

 この対策として、一部の信号機では、例えばシリコンラバーヒーターを搭載するなど、融雪対策が進められているようです。

 現状、積雪地帯に設置されているすべての信号機で対策がされているわけではありませんが、今回話題となったSNS投稿にも改善を求めるユーザーのコメントが多く寄せられています。

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 道路を利用するすべての人にとって、非常に重要な存在である信号機は、今後も安全かつ円滑な交通を進めるために進化していくことが求められるでしょう。