ワンタッチウインカーは、国産車でも純正で装備されているモデルが増えてきました。しかし、SNSでは「3回点灯では不十分」などの声が散見されます。そもそもどのような機能なのでしょうか。

ワンタッチウインカーってどんなもの?

 近年、採用が進む「ワンタッチウインカー(ワンタッチターンシグナル)」は、輸入車をはじめ国産車でも純正採用されるモデルが増えてきました。
 
 しかし、SNSでは使い道が分からないなどの声も散見されますが、ワンタッチウインカーはどのような場面で使用するのが正しいのでしょうか。

 クルマの運転をしている場合、左右に曲がる際や車線変更する際には、事前に進みたい方向へのウインカー(方向指示器)を出し、後続車へ自車の進行方向を伝えます。

 従来のウインカーは、右ハンドル車の場合、ハンドルの根本にあるレバーを上(左)、下(右)に操作することで点灯し、ハンドルを戻る動きと連動して消灯する仕組みです。

 一方のワンタッチウインカーは、レバー操作自体は同様ですが、従来の操作よりも軽く押すだけで「3回」(一部車種では5回)点灯するもので、とくに車線変更時の消し忘れに有効なものだとされています。

 ホンダ「フリード」などの説明書では使い方について、「(ワンタッチターンシグナル)はレバーを軽く押し下げ/押し上げて離すと、方向指示器と方向指示器表示灯が3回点滅します」と記載。

 トヨタ「ヤリス」の説明書では、「左側へ車線変更(レバーを途中まで動かして離す)左側方向指示灯が5回点滅します」、「右側へ車線変更(レバーを途中まで動かして離す)右側方向指示灯が5回点滅します」と記載されています。

 そんなワンタッチウインカーですが、SNSでは「3回なんて合図としては完全に不十分」、「BMWだけど5回に設定を変えられた」、「3回しか作動しないワンタッチウインカーを有り難がる奴は道交法わかってない」、「間違って合図出した時に3回点滅しきるまでキャンセルできないから出来ることならオフにしたい」なとど、3回という回数や使い勝手に疑問を抱く人の声が見受けられます。

  SNSの通り、ワンタッチウインカーを採用する車種のなかには、3回点滅する時間が3秒前後のものが多いようで、使い方次第では周囲への合図が3秒以下となる可能性もあるようです。
 
 道路交通法の施行令第21条ではウインカーの点灯開始は「交差点30メートル手前」「進路変更する3秒前」とされており、進路変更をする場合は3秒前にウインカーを出し、進路変更が完了するまで合図を継続しなければなりません。

 また、ウインカーの使用については、道路交通法第53条にて「車両の運転者は、左折、右折、転回、徐行、停止、後退、または同一方向に進行しながら進路を変える時は、方向指示器または灯火により合図をし、かつこれらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない」と定められています。

 そのため、ワンタッチウインカーの継続時間と前述の法律を照らし合わせてみると、ワンタッチウインカーでの進路変更は、条件によっては違反になる可能性も考えられます。

 警察署交通安全課の担当者は、ワンタッチウインカーでの進路変更について以下のように話します。

「ワンタッチウインカーの点滅時間が約3秒だと仮定すると、3秒前にウインカーを出さなければならないので進路変更する直前、もしくは進路変更中に点滅が消えてしまう可能性があります。

 当然ながら、進路変更する際にウインカーが出ていない場合は、合図不履行違反にあたる可能性があります」
 
 仮にウインカーを正しく使用しなかった場合には、「合図不履行違反」として、違反点数1点、反則金は普通車の場合6000円が科せられます。

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 3回点灯のワンタッチウインカーは便利な半面、周囲のクルマや人などに対して、確実な合図としては不十分ともいえます。

 また、車種によっては設定画面から変更出来るものや、アフターパーツとして3回から5回など回数を変える商品も存在するため、回数を変更したい場合にはディーラーなどで相談してみるのが良いかもしれません。