台風やゲリラ豪雨といった状況では、視界不良や強風による操作ミスなどの影響があります。とくに気をつけたい雨の日の運転時には具体的にどのような部分に注意すべきなのでしょうか。

台風やゲリラ豪雨で気をつけるべきことはナニ?

 夏になると、台風やゲリラ豪雨といった自然現象により、雨で視界が悪いなかを運転する機会が増えます。
 
 また、雨のほかに風の強さも運転時には気をつけておきたいポイントですが、具体的はどのような部分に注意すべきなのでしょうか。

 雨の日の運転は、視界不良以外に路面状況の変化にも注意が必要で、首都高速やタイヤメーカーなど調査では、晴天時と比較すると事故件数は約4倍も高くなっているといわれています。

 強い雨が降っている場合では、ワイパーを動かしても視界は不鮮明なほか、対向車が巻き上げる雨水によって視界が塞がれてしまうこともあり、そのような状態での運転は危険です。

 また晴天時よりも薄暗いこともあり、雨の日では時間を問わずヘッドライトを点灯することで、対向車に自車の存在を知らせことができ、傘などを差している歩行者側の認知時間も早まります。

 一方で路面状況にも注意が必要です。例えば、速度が高いまま、カーブに進入し、その結果として生じるスリップ、追い越し時の急加速による直線でのスリップ、ほかにも轍の水たまりに進入した際にスリップするなど路面状況によってスリップの危険性が高まります。

 さらに、濡れたマンホールや道路の繋ぎ目鉄板を越えようとしたらタイヤが滑ったということ人もいます。

 また、高速道路では、一般道路よりも速度域が高くなり、タイヤと路面の間に水が入り浮いた状態になる「ハイドロプレーニング現象」も起きやすくなるので注意が必要です。

 首都圏でロードサービス事業をおこなうスタッフは次のように話しています。

「雨の日は、晴天時比べて視界、ハンドル感覚、ブレーキ感覚などが異なってきます。

 例えば、晴天時に『これくらいでブレーキを掛ければ止まる』という感覚が雨の場合『思った以上に止まらない』ということも考えられます。

 また、対向車や歩行者、自転車も雨によって視界が悪くなっていますので、こちらが注意していてもトラブルに巻き込まれる可能性もありえるために、雨の日はとくに周囲にも気を配ってください」

台風やゲリラ豪雨で気をつけたいのが「浸水・冠水」…自分は大丈夫と思ってない?

 台風が接近しているときに道路の冠水によるクルマの浸水や強風による横転などの危険性があります。

 道路の冠水は、河川の増水や海の高潮、高波以外にも、集中豪雨により排水能力を超えた場合、地下道でも起こる可能性があります。

 また、台風の大雨により地盤がゆるみ、山肌の崩壊や土石流などが発生する危険性もあるので、山や崖のそばを避けるのが望ましいです。

 事前に公表されている「冠水路マップ」や「ハザードマップ」などを確認して、危険な場所がある場合には迂回をするようにしましょう。

 また、強風時には横転の危険も考えられます。

 橋の上や海岸沿いなど「風を遮るものがない場所」や、トンネルの出口など「横風が強く吹き抜ける場所」のほかに、ビルの谷間や山間部などの「風が狭いところに流れ込みやすい場所」では、片手ではなく両手でハンドルを持って運転することでハンドルが取られないようにします。

 また、万が一にクルマが浸水・冠水してしまったら、エンジンをかけて移動することはしてはいけません。

 ほとんどのクルマは、タイヤが浸かる程度の浸水では問題がありませんが、マフラーの排気口やバンパー下部まで浸水している場合には、水が車内に侵入して何かしらの影響が出る場合があります。

 エンジンの吸気系に水が入ってしまった状態では、エンジンをかけてしまうとエンジン自体が壊れてしまう可能性も考えられ、水が引いた後でもエンジンをかけるのは止めてロードサービスなどに連絡して処置してもらうのが望ましいです。

 過去に浸水被害のクルマを修理した経験を持つ自動車整備士は次のように話しています。

「クルマが浸水場合には、すぐに付き合いのある販売店や整備工場に入庫させてください。浸水具合によっては部品交換でなんとかなる可能性もあります。

 ただし、冠水したクルマは基本的に元に戻すのは難しいといえ、状況にもよりますが保険会社から全損扱いになることもあるようです。

 そのため、目の前に大きな水たまりなどがあれば、極力避けることが一番の対策だといえます。

 浸水被害に遭われた人の話では『目の前の道路が冠水していると分かっているのにも関わらず、自分は大丈夫という気持ちで進入した』という話も聞きます」

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 台風やゲリラ豪雨では、晴天時よりも安全運転が求められます。運転最中に危険を感じた場合には安全な場所に避難することも覚えておきましょう。