セルフ式のガソリンスタンドで給油する際、「ガン!」と自動で給油が止まる仕組みがあります。これはどういった仕組みなのでしょうか。

「いきなり…ガン!」セルフ給油時の意外と知らない「機能」とは?

 ガソリンスタンドには、スタッフが給油してくれるフルサービス式と、ドライバー自身が給油するセルフ式があります。

 セルフ式は24時間営業しているところもあることから、利用しているという人も多いかもしれません。

 セルフ給油の際は、自身で操作をしなくても「ガン…」と給油が自動でストップする仕組みがあります。これはどういった仕組みなのでしょうか。

 セルフ式のガソリンスタンドでは自身で給油しますが、難しい操作はありません。

 方法としては、表示やアナウンスに従って給油口にノズルを差し込み、レバーを引くだけで、あとは満タンや指定した量になれば自動で給油がストップする仕組みになっています。

「10L」など事前に指定した量の場合は給油機が計量していますが、満タンの場合はどのような仕組みでストップしているのでしょうか。

 これは、クルマの燃料タンクが満タンになると自動で停止する「オートストップ機能(満量停止装置)」が理由に挙げられます。

 給油ノズルの先端には、燃料 が出てくる部分とは別に「検知口」という小さな穴が開いており、燃料がタンク内に流れ込んでいる間は、タンク内の空気がこの検知口へと入っていきます。

 満タンになると、タンク内の燃料が検知口に触れて塞がり、検知口内が真空状態に。

 これによりセンサーが反応して給油が自動的にストップするようになっています。これは流体力学のひとつである「ベンチュリ効果」という現象が関係しています。

 この機能がしっかりと作動するには、ノズル内を十分な量の燃料が流れていなければならず、そのためにはレバーをしっかりと引くことが必要です。

 しかし、給油ノズルを奥まで差し込んでいなかったり、レバーの引きが甘かったりする場合 は、センサー内が真空状態にならず、オートストップ機能が反応しないことがあります。

 これにより、燃料が給油口から吹きこぼれる恐れがあるため、ノズルをしっかりと奥まで差し込み、レバーをしっかり引いて給油することが大切です。

※ ※ ※

 しかし、このように給油していても、自動停止後に給油ノズルを引き上げてさらに給油してしまう人もいるかもしれません。

 この行為は「注(つ)ぎ足し給油」とも呼ばれています。

 注ぎ足し給油はタンクの適正な容量以上に給油してしまい給油口からガソリンが溢れる可能性があります。

 過去2006年に、石油連盟や全国石油産業組合連合会のほか計4団体がおこなった「吹きこぼれに関する調査」よると、調査したセルフ式ガソリンスタンドの95.5%で、過去1年間に吹きこぼれがあったことが分かっています。

 また、吹きこぼれの推定原因は、「オートストップ後の継ぎ足し給油をしていた」で74.6%でした。

 クルマに乗る機会が少ないドライバーだと給油方法や注意点についての認識があいまいな人もいるかもしれません。

 しかしガソリンは、気温がマイナス40℃でも気化し、小さな火源でも爆発的に燃焼する性質があります。

 また空気より重く穴やくぼみに溜まりやすいことから、思わぬ火源によって引火する危険性があるため、自身で給油する際はガソリンなどの燃料の取り扱いに十分な注意が必要です。