クルマの運転には「運転免許証」が必要となり、取得しないまま運転すると「無免許運転」になります。しかしこの無免許運転には、免許を取得していても該当する場合があるといいます。どういったケースが挙げられるのでしょうか。

うっかりに注意!? 「無免許運転」の定義とは

 無免許運転と聞くと、免許を取得していない人 がクルマを運転するというイメージを持つ人もいるかもしれません。
 
 しかし、免許を取得していても無免許運転に該当するケースがあります。これはどういった場合があるのでしょうか。

 そもそも運転免許は道路交通法第84条で、「自動車及び原動機付自転車を運転しようとする者は、公安委員会の運転免許を受けなければならない」と定められています。

 このため、免許がない者は必然的に「無免許」扱いとなることが道路交通法第64条にて決められています。

 これに関しては、知っているという人も多いでしょう。

 その一方で、免許を取得していても無免許運転となってしまうケースがあるといいますが、どういった場合なのでしょうか。これには大きく分けて6つのケースが挙げられます。

 まず1つ目は、「自身が取得した免許以外の自動車を運転する場合」です。

 運転免許証は、住所地を管轄する都道府県公安委員会が発行しますが、免許自体を取得していないのにクルマを運転したり、自身が取得していない種類の免許に該当する車両を運転したりすると、無免許運転となります。

 このため、例えば普通免許しか持っていないのに大型自動車を運転する、第一種免許でタクシーやバスなど第二種免許が必要になるクルマを運転するなどは無免許運転に該当することとなります。

 2つ目は、「有効期間が切れた免許で運転した場合」です。

 なかには免許証の有効期限が切れていたことに気づかず、いわゆる「うっかり失効」をした状態で運転しているドライバーがいるかもしれません。

 しかし、これももちろん無免許運転に該当し、更新を受けない限り運転免許証の効力はありません。

 運転免許証の住所変更をおこなっていれば、免許の更新手続きを知らせるハガキが自宅に届くため、引っ越ししたときなどには、住所の変更手続きをおこなうことが重要です。

 3つ目は、「免許の取消しを受けた後に運転した場合」です。

 これはドライバーが特定の病気や身体障害のほか、酒酔い運転、アルコール・麻薬・覚醒剤中毒などに該当する場合、道路交通法第103条により、免許の取消し、または6か月を超えない期間で免許を停止できると定めています。

 また同条第2項は、アルコールや薬物を摂取したまま運転するなどして人を死傷させる危険運転致死傷に該当する行為を犯した者についても、公安委員会が免許を取り消すことができるとしています。

 つまり、これらの行為によって免許が取り消された後も運転を続けていると、無免許運転が成立するのです。

 このため、4つ目のケースとして免許取り消し時はもちろん、「免許停止中や仮停止中に運転した場合」も無免許運転に該当します。

 仮停止処分となる可能性のある行為については、人を死傷させる交通事故を起こした際に、適切な救護措置をとらなかった場合や酒気帯び運転をしていた場合などが該当します。

まだまだあった! 「無免許運転」の定義とは

 5つ目は、「運転免許証の交付前に運転した場合」です。

 道路交通法第92条「免許証の交付」では、運転免許証を交付することで、クルマの免許を得るとされており、運転免許試験に合格したからといってすぐにクルマを運転できるわけではありません。

 このため、きちんと運転免許証を交付された後で運転をしなければなりません。

 そして6つ目には、「仮免許中に練習目的以外の運転をした場合等」です。

 道路交通法第87条第2項「仮免許」は、仮免許を受けた者は練習や試験などで運転できるとしています。

 ただし仮免許中に運転の練習をする場合は、助手席にそのクルマを運転できる免許を持ち、免許期間が通算して3年以上経過している者や、第二種免許を持っている者などを指導者として乗せなければならないと決めています。

 そのため、仮免許中に普通自動車の運転を練習する場合は、普通免許を取得して3年以上経っている人や、第二種免許を取得している人を乗せなければなりません。

 また、練習以外の買い物などでクルマを運転する行為も、もちろん禁止されています。

※ ※ ※

 国際運転免許についても規定があり、「期限の切れた国際運転免許証等で運転した場合」も無免許運転に該当します。

 道路交通法第107条の2には、「国際運転免許証又は外国運転免許証を所持する者の自動車等の運転」について定められています。

 国際運転免許証の有効期限は、免許証が発給された時期や日本に上陸した時期などによっても変わりますが、期限切れにならないよう注意が必要です。

 このように無免許運転には、さまざまなケースがあります。

 知らずに無免許運転をしていたということがないように十分注意することが大切です。