レクサスはバッテリーEVにMTを搭載することを検討しており、電動SUV「UX300e」で開発を進めているようです。

EVでもMTによる楽しい運転を実現!

 レクサスの欧州法人は2022年12月5日、ブリュッセル(ベルギー)で開催されたメディアフォーラムにおいて今後の電動化ビジョンについて発表しました。
 
 そのなかで、バッテリーEVにマニュアルトランスミッション(MT)を搭載することを検討しているといいますが、どのようなクルマとなるのでしょうか。

 これまでトヨタは、スポーツカーと環境技術を融合した新たなクルマの楽しさを提案するコンセプトカーとして「GR HV スポーツ コンセプト」を東京モーターショー2017で公開。

 さらにハイブリッドレーシングマシン「TS050 HYBRID」の「THS-R(TOYOTA Hybrid System-Racing)」を搭載し、AT車ながらボタンひとつで6速MTのような操作感を楽しめるHパターンシフトを採用していました。

 また2022年2月10日付けで公表された米国特許庁の資料によると、トヨタがEV用のMTを開発していることが明らかになっており、資料に添付された概念図を見ると、クラッチを備えた3ペダル式のMTとなり6速の「Hパターン」のシフトレバーが備わるようです。

 一方、EVにはギアが搭載されていないため、クラッチとシフトレバーによる入力は、電気信号として「コントローラー」へと伝送され、そこからインバーターを介してモーターとバッテリーを操作する仕組みとなっていることがわかります。

 こうした動きがあるなかで、今回レクサスが公表したのは、MTによる楽しいドライブ体験を提供するアイディアです。

 これはコンパクトSUV「UX 300e」をベースに、ギアレバーとクラッチペダルを装備した研究試作車による開発を進めているといいます。

 公開された動画を見ると、エンジンが搭載されていないEVなのに車内にはエンジン音が聞こえるほか、シフトチェンジに合わせてその音も変化している様子が映されていました。

 このバッテリーEV用のMTについて、電動化戦略チーフエンジニアの渡辺剛氏は次のようにいいます。

「このクルマは外から見ると、ほかのBEVと同じように静かです。

しかし、ドライバーはMT車の感覚をすべて体験することができます。

 ソフトウェアベースのシステムなので、異なる車種の運転感覚を再現するようにプログラムすることができ、ドライバーは好みのマッピングを選択することが可能です」

 これまでレクサスの日本国内販売車両にMT車は設定されておらず、これが実現すれば同ブランド初ということになります。(海外販売車両にはMT設定のモデルあり)

 同時に、MT搭載のUX 300eの動画も公開。クラッチとシフトレバーを操って運転する様子が収められています。

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 今回、UX 300eのMT車の開発車両の存在が明らかとなりましたが、トヨタとレクサスは電動化モデルでもMTによる走りの楽しさを追求し続けているようです。