2022年11月16日に世界初公開された新型「プリウス」にはシフトレバーが新採用されました。従来モデルと比べてどう変わったのでしょうか。
「プリウス式シフト」新型モデルでどう変化?
2022年11月16日、5代目となるトヨタ新型「プリウス」が世界初公開されました。
プリウスといえば、2003年に発売された2代目から採用された「電制式シフト」が特徴のひとつで、一部では「プリウス式シフト」とも呼ばれています。
そんななか、新型プリウスでは新シフトが採用されたといいますが、どのように変わったのでしょうか。
プリウス式シフトは、2003年に発売された2代目から採用されました。
当時は「TVゲームのコントローラーに付いているジョイスティックのように指先で軽くレバーを動かすだけの新感覚の操作性を実現した」と説明しており、斬新なスタイルとして登場しました。
操作方法としては、基本的に「・」を起点に、右に動かした位置に「N」、右上に「R」右下に「D」が設定されています。
シフトレバーには、各モードへ動かす方向が矢印で示されていますが、操作後はシフトレバーが「・」の位置に戻るため、現在どのモードに入っているか視覚的に確認することはできません。
現在どのモードに入っているかは、メーターパネルにあるシフトポジション表示で確認することになります。
そんななか、5代目新型プリウスに採用された新シフトでは、センターコンソールの先に位置しています。シフトレバーの形も少し大きめのスティック状に変わり、自然に手の中にフィットする形状のデザインが採用されています。
これは、トヨタの現行「ノア/ヴォクシー」や「クラウン」にも近い形状といえます。
また従来モデルでは、シフトチェンジした時に視覚的に確認することが難しかったですが、新型プリウスのシフトレバーでは「P」ボタンが光るなど、視覚的にも分かりやすいように変化しています。
このように、新型プリウスの新シフトは、シフトの備わる位置や、手で握る部分の形状が大きく変化したほか、視覚的に分かりやすいようになったことが大きな変更点といえます。
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一方で操作性については、従来のプリウス式シフトと同様の操作方法となります。
プリウス式シフトについては、従来モデルから「操作が難しい」「なかなか慣れない」など、操作の複雑さについての反応が見られていました。
複雑に感じやすい要因には、たとえば、シフトポジションはDとRが前後に並んでいますが、ドライバーから見てDが手前、Rは奥にあるという点が、クルマのDで前進、Rで後進というクルマの動きと一致しないため、直感と反しているのではないかという指摘があります。
またユーザーのなかには、「B」レンジについて「初めて見た人は混乱すると思う」という意見のほか、本来エンジンブレーキ機能を果たすものの「初めて見た人はバックと勘違いしてしまう」との意見も見られています。
このほかシフト操作自体がとても軽く、さらに操作後にシフトレバーが毎回もとの場所に戻るので、今どのモードに入っているかがレバーの見た目や手の感覚では分かりにくいことも要因のひとつに挙げられるでしょう。
新型プリウスは、2023年1月10日からハイブリッド車が発売され、すでに販売店では受注を停止するグレードもあるほど、多くのユーザーから支持を集めているといいます。
今後新型プリウスの新シフトについて、どういった意見が見られるのか新たなユーザーの動きが注視されます。