国道9号バイパスの「大田・静間道路」が、2023年度に開通する予定です。山陰道に組み込まれるこの道路は、どのようなルートなのでしょうか。

国道9号の代替路に

 島根県内で建設が進む「大田・静間道路」が、2023年度に開通する予定です。どのような道路なのでしょうか。

 大田・静間道路は、大田市の久手町刺鹿(大田中央・三瓶山IC)から静間町(静間IC、仮称)までを結ぶ延長5.0kmの自動車専用道路です。国道9号のバイパスであるとともに、山陰道を構成します。

 その山陰道は、鳥取県鳥取市から山口県下関市に至る計画の高規格幹線道路です。日本海沿いを東西に走ります。

 全長約380kmのうち計208km(2023年4月現在)が開通していますが、その区間は途切れ途切れであり、さらに事業主体が細かく分かれていることから有料と無料の区間が入り混じる形となっています。

 大田・静間道路は2006年3月に都市計画決定し、2012年度に事業着手。国土交通省が整備を進めており、道路は2車線・通行無料で開通する計画です。

 並行する国道9号(現道)は周辺地域の東西を結ぶ幹線道路ですが、近くに代替となる幹線道路はありません。大田・静間道路はそのような国道9号の代替路になるとともに、県内の東西連携強化に寄与することが期待されています。

 なお、静間町から西側も「静間・仁摩道路」として同様に建設が進んでおり、2023年度に全長7.9kmが開通する見込みです。

 大田・静間道路と静間・仁摩道路が開通すると、山陰道は出雲市の出雲多伎ICから大田市の石見福光ICまでの無料区間40kmが1本につながります。出雲地域から石見銀山や温泉津温泉方面のアクセスが向上します。