クルマの運転で「合流」が苦手という人は少なくありません。特に高速道路の本線合流は速度が高いため不安なこともあります。では、上手に合流するコツにはどのようなものがあるのでしょうか。
高速道路の加速車線は何メートル? 余裕を持てる距離はある!
高速道路で走行していると加速車線(付加車線)から合流するシーンもあり、安全に走行するためにも加速車線について理解しておくのが大切です。
理解できていないまま走行してしまうと思わない事故やトラブルにもつながるため、合流する際のコツやマナーについても考えなければいけません。
高速道路では本線に合流するために加速車線が存在しており、合流するクルマと本線のクルマの間にある速度差をなくすために活用されます。
加速車線は料金所からの高速道路本線合流、SA/SAからの本線合流時などに多く設置されています。
高速道路本線に合流するまでの車線で、基本的には本線と平行に伸びています。本線ととの速度差を調整し、合流をサポートするための道路です。
また、加速車線は本線との速度の調整以外にも、加速車線から合流するクルマを視認する役割を持っています。
そして、加速車線の長さについては高速道路本線の速度設計に準じているので、それぞれの道路で長さは違っています。
例えば高速道路本線の速度設定が100kmなら加速車線は240m以上で設計されており、どのようなクルマであっても安全に合流できる速度が確保されています。
注意点としては合流するタイミングを逃してしまうと十分な加速を確保できないケースや、加速ができていても合流できないまま加速車線が終わってしまうケースも考えられます。
そのような際に焦って強引に合流すると事故やトラブルのリスクが高まるため、合流できなかった場合でも落ち着いてタイミングをもう一度図るようにしましょう。
自分が合流できたらいいと考えるのではなく、周りの安全を守りながら合流するためにはどうすればいいか考えましょう。
渋滞時の合流のコツはある? 先頭合流はズルじゃない! 教習所の指導員に聞いてみた!
加速車線からの合流を何度も経験しているとコツやタイミングについても把握できますが、まだまだ経験が浅い状態だと恐怖心などで気持ちが委縮することも多いです。
しかし、コツについて理解していると高速道路本線合流のタイミングについて図りやすく、事故やトラブルのリスクを抑えられます。
高速道路の合流について、教習所の指導員A氏は次のように話します。
「加速車線をまずいっぱい使って合流しましょう。
加速車線の途中から合流をすると加速がしきれず、後続車とのスピードがあっていない可能性があるので危険です。
加速車線にはったら加速をして80kmまで時速を上げ、車線の端で合流をするように意識しましょう」
高速道路本線の速度設計によって違いますが、多くの場合で本線を走っているクルマも80kmから100kmで走行しているので自分自身の速度を合わせると合流しやすくなります。
また、加速車線と本線の合流地点は渋滞してしまうことも非常に多いため、渋滞している場合には加速車線の先頭まで進んでゆっくり本線に合流するファスナー合流をします。
ファスナー合流とはファスナーのように交互に合流する方法であり、ゆずりあいの精神を持ちながら安全に走行できるようにする意識が大切です。
加速車線側は中途半端な状態から合流せずに先頭まで進んでから合流して、本線側は合流するクルマが安全に入れるように車間距離を確保しましょう。
ファスナー合流は安全に走行するために大切であるのに加えて、高速道路の渋滞を緩和するためにも必要です。
高速道路では法律で定められているルール以外のマナーも守らなければいけません。
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日本の高速道路は本線に合流しやすいように加速車線が設計されており、どのようなクルマでも十分な加速をして安全に合流できるように工夫されています。
合流する際には本線を走行しているクルマの流れを確認しながら、しっかりと加速しながら自分自身と周りの安全を守りながら合流しなければいけません。
最初の頃はなかなか加速車線から本線に合流するタイミングがわからないかもしれませんが、何度か経験するうちにコツを掴んでタイミングについても図りやすくなります。