タクシーに乗る際、シートに「レース生地カバー」が付いています。またかつては高級車の証としてセダンをはじめとする様々なモデルに設定されており、付けている人もいました。しかし最近では見かけなくなっていますが、なぜトヨタ車では多くのモデルで残っているのでしょうか。

「レース生地カバー」はトヨタ車でまだ設定されている?

 かつて高級車には欠かせないアイテムが存在。なかでもシート上部に付ける「レース生地カバー」が挙げられ、当時のセダンに装着されていました。
 
 しかしながら、最近では「レース生地カバー」を見かける機会が減っていますが、いまでも設定されているのでしょうか。

 汚れ防止やお洒落を目的としたレース生地カバーは、「ハーフシートカバー」と呼ばれヘッドレストから背中の半分までを覆うものです。

 数年前までは国産セダンのほとんどに純正オプションとして設定されていましたが、2023年現在ではほぼ見ることはありません。

 なかでも設定されているのはトヨタの「ヤリス」を始め「カローラシリーズ」、ミニバンの「アルファード/そして「クラウンクロスオーバー」や「クラウンセダン」など様々なモデルに設定されています。

 どちらも「ハーフシートカバー(ラグジュアリータイプ)」という名称となります。

 その特徴は「エレガントな刺繍を施した高級感のある生地を採用。気品あふれるデザインで、ラグジュアリーな室内空間を演出します」とホームページには記載されています。

 かつての高級車アイテムと言えるレース生地カバーですが、どのようなユーザーが興味を示しているのでしょうか。

 とあるトヨタ販売店のスタッフは次のように説明します。

「ハーフシートカバーは、かつてセダンの定番アイテムといえるものでしたが、最近でも一定数の購入はあります。

 例えば先代クラウン(15代目)では、役員車として購入される際や、年配のお客様が購入されていました。

 最近では16代目となったクラウンクロスオーバーの購入された年配のお客様がご購入されています。

 クラウンセダンに関しては、クルマ自体の申し込みはありますが、まだハーフシートカバーを検討されているという話は聞いていません」

 また別のトヨタ販売店のスタッフは次のように話しています。

「トヨタでは様々なモデルにハーフシートカバーが設定されており、例えばヤリスでも年配のご夫婦が購入されていました。

 またカローラ(セダン)を社用車として検討される法人様で検討されたこともあります」

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 現在でもレース生地カバーはタクシーに乗る際、見かけることがあります。

 しかし、一般のクルマでは見かける機会は減っており、今後もその傾向にはあるようです。