長崎県第2の都市・佐世保市のアクセスが、さらに強化されることになりそうです。長崎道へ大村湾北側をショートカットする高規格道路「東彼杵道路」が、事業化に向けて動いています。どんな道路なのでしょうか。

時津町中心部を迂回

 長崎県第2の都市・佐世保市のアクセスが、さらに強化されることになりそうです。

 佐世保市内から大村湾沿いに、長崎道の東そのぎICまで直結する高規格道路「東彼杵道路」。これが事業化に至る直前である「環境アセスメント」の手続き段階となっています。

 東彼杵道路は国道205号のバイパスとなる、盛土もしくは高架の4車線道路です。

 これまで佐世保から長崎市内や長崎空港へ速く行く場合、西九州道から長崎道へ、わざわざ武雄JCTまで遠回りする必要がありました。

 東彼杵道路が完成すれば、長崎道へ最短距離となり、所要時間が大きく短縮されます。ハウステンボスや長崎空港など、県内の主要目的地間の混雑を緩和でき、「時間の読める移動」ができるようになると期待されています。

 西九州道の佐世保大塔ICからハウステンボスまではすでに「針尾バイパス」として開通済み。その延伸区間として、川棚町を経由し東彼杵町内へ、ほぼ直線でむすびます。

 2022年12月に、概略ルートが3案から「海側ルート」の1案に絞られ、いよいよ事業化に必要な手続きである都市計画決定とともに環境アセスメントも始まっていました。

 環境アセスメントは、まず「配慮書」を作成し、アセスをするための「方法書」を作成、「準備書」「評価書」を経て「報告書」が出れば完了。配慮書は2023年1月に提出され、今回、方法書が2024年2月27日から縦覧されている状況です。時間はかかりますが、事業化に向けて徐々に進展しています。

 なお、佐世保市〜長崎市をむすぶ短絡路の構想はもうひとつあります。大村湾の西側を縦断する高規格道路「西彼杵道路」です。北半分は開通済みですが、残る区間(白似田〜日並)は同じく事業化に向けた手続きや検討の最中です。