ビジネスユーザーだけでなく、車中泊などアウトドアレジャーの相棒としても大人気のホンダ軽商用バン「N-VAN」。そんなN-VANだけに、アウトドアテイストを備えた仕様が登場することを期待する声はデビュー時からありましたが、そんなモデルが2019年に開催された東京オートサロンに展示されていました。どのようなモデルなのでしょうか。

ホンダ「N-VAN SUV」あった!?

 軽商用バンでありながら、ベースとなった「N-BOX」譲りの快適性と助手席側をピラーレス(正確にはドアビルトインピラー)としたことで実現した大開口部、そして助手席部分までもがフラットになる室内などの特徴を持ち、ビジネスユーザーだけでなく、車中泊などアウトドアレジャーの相棒としても大人気のホンダ「N-VAN」。

 そんなN-VANだけに、アウトドアテイストを備えた仕様が登場することを期待する声はデビュー時からありましたが、そんなモデルが2019年に開催された東京オートサロンに展示されていました。

「TRIP VAN」と名付けられたこのモデルは、「サーフィンが趣味で最近ビーチクリーン活動も始めた大学生が、日本中をサーフトリップ!」というシチュエーションを設定し、内外装をカスタマイズしたもの。

 フロントマスクはN-VANの面影を残したものとなっていますが、いろいろな道具を入れるハコをイメージしたスタイルとするためにグリルや開口部、フォグランプなどを四角いデザインで統一。特にフォグランプはワークランプ風のスタイルのものを装着しています。

 また前後バンパーの中央下部にはスキッドプレートを装着したほか、バンパーやボディサイドの下部にはLINE-Xというコーティング塗料を使用し、耐衝撃性、耐摩耗性、防錆、防蝕性などをアップ。

 さらにリアゲートにはルーフキャリアにアクセスするために本格的なラダーを設置し、ラダーとリアゲート全面にもLINE-Xを塗装し。ラダー使用時のグリップをプラスしつつ、靴などがリアゲートに当たってもダメージが最小限になるようになっています。

 足元はスチールホイールにさび止め塗料をあえてハケ塗り風のラフな感じで塗装し、センターキャップはウッド仕様でHマーク入りのものを装着。そしてタイヤには走破性の高いトーヨー オープンカントリーR/Tを組み合わせていました。

 インテリアは、1名が車中泊できるように助手席側はフラットとし、シートは80年代のベンチシートをイメージした形状にした上でレザーに張り替え。

 またアームレストからインパネには圧縮木材を使用し、ステアリングもウッドにすることで、シートと共に使い込むことによって風合いが変わることを楽しめるようになっていました。

 そしてN-VAN用の純正アクセサリーにある有孔ボードやクロスバーも、リアルウッドで作り直したものを装着して雰囲気を統一している点も注目したいところ。

 ベースとしたのは+STYLE FUN ターボ 4WDということで、長距離移動や砂浜などの走行もガンガンこなせるチョイスとなっているのも現実的なものとなっていました。

 残念ながらこの仕様は現時点では市販化はなされていませんが、カスタマイズの参考になるポイントは多くあるので、N-VANをレジャーで使っている方は改めてチェックしてみてはいかがでしょうか。