トヨタは新型「ランドクルーザー250」を発売しました。従来の「ランドクルーザープラド」に代わるモデルですが、どのような特徴があるのでしょうか。

15年ぶりのフルモデルチェンジで「250系」へ進化

 トヨタは2024年4月18日、「ランドクルーザーシリーズ」の新モデル「ランドクルーザー250」を発売しました。
 
 新型ランドクルーザー250は、これまで「ランドクルーザープラド」(2009年発売)として展開されてきたライトデューティータイプ「150系」に代わるモデルとして、15年ぶりにフルモデルチェンジして登場しました。

 新型ランドクルーザー250は、2021年に登場したシリーズ旗艦モデル「ランドクルーザー300」と同じくGA-Fプラットフォームを採用。

 これにより、従来型のプラドと比較して大幅に剛性を強化。フレーム剛性は50%向上、車両全体の剛性は30%アップを果たし、オフローダーとしての基本性能が大幅に向上しました。

 また、ランドクルーザー初となる、電動パワーステアリング(EPS)とSDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)を搭載。

 電動パワーステアリングはオフロードでのキックバック低減に加え、オフロード・オンロードを問わない扱いやすさを確保しました。

 SDMはスイッチ操作でフロントスタビライザーのロック/フリーを切り替えることができ、オフロードでの悪路走破性・乗り心地とオンロードの操縦安定性を両立させています。

 ボディサイズは全長4925mm、全幅1980mm、全高1870mm、ホイールベース2850mmです。

 国内仕様のパワートレインは、2.8リッター直噴ターボディーゼルエンジン+Direct Shift-8ATおよび2.7リッターガソリンエンジン+6 Super ECTといった力強い走りと高い環境性能を実現する2タイプを設定。

 そのパワーは、センターディファレンシャルにトルセンLSDを備えたフルタイム4WDによって余すことなく四輪に伝達され、電動リヤデフロックが悪路での力強い走破性を発揮するとともに、前後駆動力配分の自由度を拡大し、より卓越した走行安定性を実現します。

 なお、北米や中国ではランクルシリーズ初のハイブリッド車が設定されました。

 新型ランドクルーザー250の内外装デザインは、伝統とモダンを統合しながら、Reliable(過酷な使用用途にも耐えられる信頼性)、Timeless(永く愛せる飽きのこないシンプルさ)、Professional(プロが使う、無駄のない道具に共通する洗練された機能美)をキーワードに開発。

 内装は高級・豪華な雰囲気からリアルオフローダーらしい機能性を感じさせるデザインへとシフトしました。

 オフロード走行を支援するマルチテレインモニターを備えるほか、コネクティッド機能も拡張するなど、最新モデルにふさわしい設計となっています。

 外装は水平基調のデザインによって構成されたランクルらしいシルエットを採用し、角目ヘッドライトの通常仕様に加え、原点回帰をキーワードとした2つの特別仕様車が用意されます。

 ZXファーストエディションはZXグレード(2.8リッターディーゼル)をベースに、原点回帰をより強調する丸目型Bi-Beam LEDヘッドランプやマットブラック塗装のアルミホイール/18インチオフロードタイヤなどを特別装備しました。

 もう一方のVXファーストエディションは、2.8リッターディーゼルエンジン、2.7リッターガソリンエンジンを搭載する2タイプのVXグレードをベースに、専用外板色サンドや内装色ダークチェスナットを特別採用。

 先進機能を付与したトヨタセーフティセンス、トヨタチームメイトを設定し、安全・安心装備をさらに充実させました。

 さらに、本革シート表皮(専用加飾付)や合成皮革巻きドアトリムオーナメント(“FIRST EDITION”ロゴ入り)に加え、インストルメントパネル加飾(専用ザイル調チタニウムフィルム+メッキ付)を特別仕様車共通アイテムとしてしつらえ、特別感を強調しています。

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 新型ランドクルーザー250の価格(消費税込)は、ディーゼル車(2列シート5人乗りまたは3列シート7人乗り)が520万円から735万円、ガソリン車(3列シート7人乗り)が545万円です。

 特別仕様車は、ZXファーストエディションが785万円、VXファーストエディションが590万円から700万円。計8000台が限定販売されます。