日産のフランス法人は2024年5月17日、大型商用バン「インタースター」新型モデルの欧州における販売価格を発表しました。

2024年2月にワールドプレミアの新型「インタースター」が販売スタート

 2024年5月17日、日産のフランス法人は新型モデル「インタースター」の欧州での販売価格を発表しました。
 
 新型インタースターは、高級ミニバンを思わせる重厚なフロントマスクが印象的な欧州市場向けの大型商用バンです。

 インタースターは、日産が欧州市場に展開するLCV(ライト・コマーシャル・ビークル:商用車)のなかでももっとも大きな4トン車クラスを狙うモデルで、アライアンスを組むルノーが製造する「マスター」をベースに開発されました。

 初代モデルは2000年開催の東京モーターショーに参考出品され、一部で試験運行が行われたほか、EVモデル(NV400)が救急車として導入された例もありましたが、現在まで国内への正規導入はされていません。

 2024年2月に欧州で世界初公開された新型は、ニーズに応じた2タイプの長さ、2タイプの全高を用意し、もっとも小さな「L2H2」クラスで全長5680mm×全幅2466m×全高2503mm、ホイールベース3385mmです。

 外観は、フロントに日産の最新フロントデザイン「デジタル Vモーション」を採用していますが、ヘッドライトユニットとグリル両サイド部をデイタイムランニングライトで取り囲み、ワイド感をさらに強調する大型トラックを思わせる堂々としたデザインが斬新な印象です。

 スクエアな形状と共に、グリル中央部に配された「INTERSTAR」の車名表示でタフさを強調しています。

 商用モデルだけに派手なメッキパーツの使用は少なめですが、装飾を加えることで高級ミニバンとしても成立する迫力と存在感を持ったデザインといえ、SNSなどでも「次期エルグランドもこんなデザインになるのでは」と日産ファンの間で話題を呼びました。

 内装は、ドライバーを囲むようにレイアウトされたインパネデザインが特徴で、大型の液晶メーターやセンターディスプレイ、空調操作パネルが機能的に配され、実用性の高さと先進性を兼ね備えました。

 内外装の仕立てや装備の違いにより、3つのグレードを設定します。

 先進運転支援機能の前方緊急ブレーキ、眠気警告、タイヤ空気圧監視システムは全車に標準装備されます。

 積載性能については、先代モデルに対しサイドドアを40mm拡大し、荷室スペースは100mm長くなりました。

 パワートレインは出力特性などが異なる3タイプの2リッターディーゼルターボエンジンを搭載。6速MTもしくは9速ATと組み合わされます。

 新型インタースターの欧州での販売価格は、L2H2「dCi 150 BVM6バン」が3万5800ユーロ(約608万円)から、全長の長いL3H2(dCi 150 BVM6バン)は3万9900ユーロ(約678万円)から、全長・全高ともに最大クラスのL3H3(dCi 150 BVM6バン)は4万800ユーロ(約693万円)からそれぞれ用意されます。

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 2024年2月のワールドプレミアでは、最高航続距離460km以上をマークする大容量87kWhバッテリー搭載モデルをはじめとするBEV(バッテリーEV:電気自動車)仕様の「インタースターe」も発表されました。

 こちらの販売価格については「近日発表される予定」だと日産では説明しています。