クルマで右左折するときや車線を変えるときなど、進みたい方向を示す場合にウィンカーを出して合図するのが一般的です。しかしクルマが道路上の駐車車両を避けて通行する際は、ウィンカーを出すドライバーと出さないドライバーに分かれます。

SNS上ではウィンカーを出す・出さないで意見が分かれた! 正しいのは元警察官が解説!

 クルマを運転していると、ときどき道路上の駐車車両を避けて通行しなければならない場面があります。
 
 このようなときはウィンカーを出して避けるクルマとそうでないクルマの両方が見られますが、どちらが正しいのでしょうか。

 クルマで右左折するときや車線を変えるときなど、進みたい方向を示す場合にウィンカーを出して合図するのが一般的です。

 しかしクルマが道路上の駐車車両を避けて通行する際は、ウィンカーを出すドライバーと出さないドライバーに分かれます。

 この件に関しSNS上においては「教習所では駐車車両や歩行者を避けるときにウィンカーを出すって教わった」「駐車車両を避ける際に右ウィンカーを出さず、当たり前のように入ってくるドライバーがムカつく」などの声が聞かれました。

 その一方で、「車線変更をしないならウィンカーは不要だと思う。対向車線にはみ出してしまうならウィンカーを出す」といった意見も寄せられています。

 では、このような状況においてはどのように対応すべきなのでしょうか。

 そもそも合図を出す義務に関しては、道路交通法第53条第1項で次のように規定しています。

「車両の運転者は、左折し、右折し、転回し、徐行し、停止し、後退し、又は同一方向に進行しながら進路を変えるときは、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。(条文を一部抜粋)」

 簡単に言うと、右左折やUターン、進路変更をする際などはウィンカーを出す必要があります。

 また進路変更とは同一方向に進行しているときに左右に方向を変えることをいい、車線変更と混同されがちですが、厳密には意味合いが異なります。

 車線変更は車両通行帯(車線)のある道路において車線をまたいで進路を変える行為であり、進路変更の一種です。

 加えて、道路上の駐車車両や道路工事などを避けるために進路を変える行為も進路変更に含まれます。

 つまり、基本的に駐車車両を避ける際にはウィンカーを出して合図をしなければなりません。

 これを怠ると「合図不履行違反」に該当し、検挙されれば違反点数1点が累積するほか、普通車で反則金6000円が科されます。

 ただし法律の解釈上「進路変更」とみなされるのは、車幅によって一概には言えないものの、四輪車であれば「従来の進路を大部分(半分以上)変えたとき」と言われています。

 たとえば駐車車両がほとんど通行の妨げになっておらず、ほんの少し避けた程度であれば進路変更には当たらないと考えられます。

 一方、大幅に進路を変えて避けた場合は進路変更に当たる可能性が高く、ウィンカーを出したほうが良いといえるでしょう。

 さらにSNS上では「前を走っていた原付が駐車車両を避ける際にウィンカーを出さず、急に前方に入ってきたため衝突しそうになった」という声もありました。後続車に自車の挙動を知らせるという意味でも、ウィンカーを出すことは大切です。

 そのほかウィンカーを出さずに進路変更をして後続車と接触した場合は、合図を出さなかったことにより事故の過失割合が高くなるケースがあります。

 進路変更をする際にはウィンカーを点灯した上、自分のクルマの後方を十分に確認するようにしましょう。

 なお、ウィンカーを出すタイミングは道路交通法施行令第21条によって定められており、進路変更の場合は「その行為をしようとする時の3秒前」です。

 自分の前方に駐車車両をはじめ障害物などを発見した場合は、早めの合図を心がけましょう。

※ ※ ※

 同一車線内であっても「進路変更」に当たる場合はウィンカーでの合図が必要です。

 ドライバーからは「ウィンカーを出していないクルマはどのように動くか予想しづらい」という意見も寄せられており、駐車車両を大きく避けるような場合には進路変更に当たるかどうかにかかわらず、ウィンカーを出したほうがベターといえるでしょう。