日銀は31日、2012年7〜12月の金融政策決定会合の議事録を公表した。12月の会合では、白川方明総裁が物価上昇目標に関し「妥当な期間で本当にこれが達成できるのか」と発言。白川氏は会合後の記者会見で、次回会合で物価目標の導入の結論を出すと表明したが、効果や実現性に疑念を持っていたことが明らかになった。
日銀は12年2月、デフレからの脱却を目指し、上昇率を1%とする事実上の物価目標を導入した。だが9月に自民党総裁に選出された安倍晋三氏は日銀を「努力不足」と批判。独立性を担保する日銀法改正もちらつかせ、より明確な物価目標の導入を迫った。