政府は4月8日に任期を満了する日銀の黒田東彦総裁(78)の後任人事案を巡り、14日に衆参両院の議院運営委員会理事会に提示する方向で調整に入った。複数の政府、与党関係者が9日、明らかにした。大規模な金融緩和策を主導した黒田氏の後任の人選は大詰めとなった。2人の副総裁候補も同時に示す。自民党の高木毅国対委員長が10日にも立憲民主党の安住淳国対委員長と会談し、打診する方針。与党は野党側との日程調整を急ぐ。
政府、日銀が目標とする2%の安定的な物価上昇と持続的な賃上げにめどを付け、歴史的な物価高を招くなど弊害が目立つ大規模緩和策からの「出口」を探ることが次期総裁の課題となる。