東レが、日覚昭広社長(74)が代表権のある会長に就き、後任の社長には大矢光雄副社長(66)が就任する人事を固めたことが27日分かった。社長交代は13年ぶり。航空機向け炭素繊維複合材料の事業に注力する。6月開催予定の株主総会後の取締役会で正式決定する。
日覚氏は2010年に就任し、カジュアル衣料品店ユニクロとの提携を通じた機能性衣料品の開発を進め、東レの収益拡大をけん引してきた。大矢氏は繊維部門での営業の経験が豊富で、新型コロナウイルス流行で勢いが鈍っていた航空関連事業の再成長を目指す。
日覚氏と大矢氏は27日午後に東京都内の本社で記者会見を開き、当面の経営課題を説明する。