三越伊勢丹ホールディングスが9日発表した2023年3月期連結決算は、純利益が前期の約2.6倍の323億円となった。新型コロナウイルス対策の行動制限緩和で客足が回復し、訪日客向けの免税品売り上げも伸びた。

 売上高は16.5%増の4874億円。伊勢丹新宿本店(東京)の売上高は過去最高になった。富裕層による国内消費が堅調で、年間100万円以上購入する顧客が増えた。

 オンラインで記者会見した細谷敏幸社長は、新型コロナの感染症法上の位置付けが5類に移行したことで「中高年の客が戻り、消費がさらに拡大する」と期待した。

 24年3月期は、売上高5100億円、純利益280億円の増収減益を見込む。