【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)欧州委員会は22日、中国系動画投稿アプリTikTok(ティックトック)の簡易版アプリ「TikTok Lite(ライト)」について、違反した場合に制裁金を科すEUのデジタルサービス法(DSA)に基づく正式な調査を始めた。ティックトック側に対し、一部サービスの暫定的な停止を検討する意向も伝えた。

 アプリ上で動画を視聴したりフォローしたりすることでポイントを獲得できる仕組みになっており、米アマゾン・コムのクーポンなどに交換することができる。フランスとスペインで今年3月にサービスが始まった。欧州委は効果的に年齢を確認する仕組みがないため、未成年者への中毒性のリスクがあるとして問題視している。

 欧州委は今月17日にティックトック側に対して情報提供を要求していたが、期限内に回答がなかった。このため23日までにリスク評価報告書を、5月3日までに残りの情報を報告するよう求めた。回答しなかった場合は制裁金を科すと警告した。