【カンヌ共同】フランス南部で開催されていた第76回カンヌ国際映画祭の授賞式が27日夜(日本時間28日未明)開かれ、東京を舞台にした「パーフェクトデイズ」(ビム・ベンダース監督)で主演した役所広司さん(67)が男優賞に輝いた。是枝裕和監督の「怪物」の坂元裕二さん(56)も脚本賞を受賞した。日本の2作品がカンヌのコンペティション部門で主要賞を同時受賞するのは初めて。

 最高賞「パルムドール」は、フランスのジュスティーヌ・トリエ監督「アナトミー・オブ・ア・フォール」に決まった。

 授賞式の壇上で役所さんは、脚本も担当したベンダース監督らについて「(主人公の公共トイレ清掃員の)平山という男を魅力的に書いてくれてありがとう」と語り、スタッフや妻にも感謝した。

 また、坂元さんに代わって登壇した是枝監督は「一足先に日本に帰った坂元さんに、すぐ伝えます」とコメントし、その後の会見で坂元さんから届いたメールを紹介。「怪物チームの一人としてうれしい。感無量です」と読み上げ、「私も感無量です」と続けた。